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相続に関する法律 台湾①
2015年12月31日

 

第6部 台湾法

国立台湾大学 黄 詩淳

各国の相続法制に関する調査研究業務報告書より

平成26 年10 月公益社団法人 商事法務研究会

法制審議会-民法(相続関係)部会資料より

第1 章 はじめに

 

中華民国の民法親族編と相続編はともに、1931 年5 月5 日(台湾では1945 年)から施行されている。そのうち、親族編は、この十数年間で、もっとも頻繁に改正されている法分野であり、今日に至るまで、すでに16 回にも及んでいる。この法改正は、言うまでもなく、経済成長、産業構造、家族の形態ないしライフスタイルの変化などの社会的要因が背景となっているが、その中でも特に指摘すべきことは、1987 年の戒厳令解除である。

 

台湾では1949 年5 月20 日から1987年7 月15 日まで、38 年間もの長期にわたり戒厳が施行され続けた。戒厳令の解除により、政治的には民主化が進み、集会・結社の自由が認められたため、女性団体による積極的な活動が可能となり、その力が親族法改正を実現させたと一般的に評されている1。現実に、親族編の16 回の法改正は、戒厳中には1985 年の1 回のみであり、残りの15 回はすべて戒厳令解除後に生じたものである。

 

 

番人

「親族に関しては、十数年間で16回の改正か。すごいね。」

 

 

それとは対照的に、相続編は1985 年、2008 年、2009 年6 月(この二者は同様の理念に基づくものであるため、以下では一括して論じることとする)、および2009 年12 月、2014 年1 月の5回の改正を経るに止まっている。

 

従来から高い注目を集めていた親族編とは異なり、相続編に対する社会的な関心は低い2。2008 年と2009 年6 月に行われた限定承認を原則とする法改正を除けば、相続編の条文には変動が多くなかったが、関連する他の制度、例えば夫婦財産制や家事事件手続に関する法律が大きく変わったため、相続法の解釈や適用にも少なからず影響を及ぼしている。これは台湾の相続制度を理解するためには不可欠な前提である。

 

 

 

 

 

したがって、第二章ではまず台湾における相続の基本原則、すなわち法定相続人、相続分、遺産共有、遺産分割、遺言および遺留分を紹介してから、第三章では関連する諸制度の改正が相続に与える影響および最近の立法の動向を整理し、第四章では今後の課題を述べ、結論に代えさせていただくこととする。

 

 

 

 

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ハガキ1320151226