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信託預金  台湾
2015年11月04日

 

 

今から99年前、1916年。

台湾銀行で初めて信託預金が扱われます。

2年後には、新規取り扱い中止、

6年後の1922年、取り扱いは廃止となりました。

信託法、信託業法が成立した年です。

 

 

 

信託預金を生んだ山成喬六さんは、信託預金を

取り扱える法律がどのようなものか、一つの条項だけを根拠に

信託預金という商品を先に作りました。

 

 

預金との違いは、

銀行が、自由に運用できる。銀行は、運用責任の一切を負う。損失も負担する。

運用した利益から、信託報酬、成功報酬を引いた金額を預金した人に返す。

利益配当の最低保証がある。

預金者の手続によって、信託預金の配当をもらう人を指名することができる。

 

 

信託預金が合法かどうか、国からお墨付きを得ていません。

また、銀行預金の金利より金利が高く、銀行界からの反発もありました。

 

反発などを受けて、台湾銀行は、

利益保証が仮に信託の観念に合致しなくても、その継続は日本の経済に適するもので社会に害を与えるものではない。公序良俗にも違反しない。

信託預金は、一般預金との中間にあり、その存続は社会一般に有利になる。

台湾銀行の信託預金は、受益者本位の考えから、利益が生じなければ費用や報酬を徴収しないことを踏まえ、その上で営業としての信託の費用や報酬の徴収は可能。

 

と説明しました。

 

その後、台湾銀行の信託預金は廃止に至ります。

広い範囲での信託預金の目的や、その後敗戦までの歴史を考えると良いのか悪いのか判断がつきません。

 

 

その後、台湾では、1996年の信託法成立、高齢者、心身障害者のための信託が各所管法令に記載、震災を契機とした未成年者保護のための信託など、様々なところに信託(法理)があるようです。

 

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参考

 

台湾銀行による「信託預金」の創出と影響

日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員 久光亮一

 

 

 

台湾における障害者・高齢者・未成年者支援の信託

国立台湾大学法律学院

黄詩淳