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チェック方式の民事信託契約書の評価
2018年07月13日

 

 

 

(一社)家族信託普及協会代表理事で、司法書士の宮田浩志先生にチェック方式の民事信託契約書を基にした契約書(案)の評価を頂きました。

 

 

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ご参考までに本契約書の出典元はどこでしょうか?
商事信託をベースにしているようですが・・・。

 

補足:前文の「・・・を理由として」にかかる部分
委託者の高齢による物忘れが目立ち始めたこと、受託者の財産管理を事実に合わせることを理由として信託を利用する。
◆前文:
「・・・を理由として」という表現がしっくりきませんが・・・。

 

 

補足:受託者が個人である件で、受託者の任務終了事由に「(4)受託者が法人の場合、合併による場合を除いて解散したとき。」の条項について
◆第3条第2項第4号:
受託者を法人にしないのであれば、この条項は要らないでしょう。

 

 

補足:(受託者)第3条第2項第5号 受託者の任務は、次の場合に終了する。(6)受益者と各受託者が合意したとき。
◆第3条第2項第5号:
「受益者と各受託者が合意したとき」
の「各」は要りますか?

 

 

補足:(受託者)第3条第2項第6号 受託者の任務は、次の場合に終了する。
(6)受託者が唯一の受益者となったとき。ただし、1年以内にその状態を変更
したときを除く。
◆第3条第2項第6号「受託者が唯一の受益者となったとき」に受託者の任務が終了してしまいますので、1年以内に状態の変更をする余地はなくなります。

 

 

補足:「・・・権利義務について同意することができる。」の本文。第二次以降の受益者に関する条項。「4 受益権を原始取得した者は、委託者から移転を受けた権利義務について同意することができる。」
◆第4条第4項:
「・・・権利義務について同意することができる。」とは、どのようなことを想定しておりますか?

 

 

 

補足:「1年以内」の本文。第二次以降の受益者に関する条項。「6 受益者に指定された者が、指定を知ったとき又は受託者が通知を発してから1年以内に受益権を放棄しない場合には、受益権を原始取得したとみなす。」
◆第4条第6項:
「1年以内」とありますが、受益権の放棄は遡及効がありますので、もっと検討期間は短い方がいい気がしますが・・・。

 

 

補足:第4条第7項「7【委託者】は、【受託者】が受益権を取得することを承認する。」
◆第4条第7項:
本項は必要ないと考えます。

 

 

補足:第5条第1項〜4項「第5条(受益権)1次のものは、元本とする。
(1)信託不動産。(2)信託金銭。(3)上記各号に準ずる資産。
2 次のものは、収益とする。
(1)信託元本から発生した利益。
3 元本又は収益のいずれか不明なものは,受託者がこれを判断する。
4 受益者は、信託財産から経済的利益を受けることができる。」
◆第5条第1項〜4項:
必要ないと考えます。

 

 

 

補足:第6条2項(受益者代理人など)
2 受益者代理人および信託監督人の変更に伴う権利義務の承継等は、その職務に
抵触しない限り、本信託の受託者と同様とする。
◆第6条2項:
本条第2項は、どのような趣旨でしょうか?

 

 

 

 

補足:第7条2項(委託者の地位)2 委託者が遺言によって受益者指定権を行使した場合、受託者がそのことを知らずに信託事務を行ったときは、新たに指定された受益者に対して責任を負わない。
◆第7条第2項:
不要でしょう。
補足:第8条1項「1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の移転登記と信託登記の申請
(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為
(3)信託目的の達成のために必要があるときは、受益者の承諾を得て金銭を借入れることができる。
(4) 受託者は、受益者の承諾を得て信託財産に(根)抵当権、質権その他の担保権、用益権を(追加)設定し、登記申請を行うことができる。
(5) 受託者がその裁量により行う次の事務
ア 損害保険の契約締結又は付保
イ リフォーム契約
ウ 第3者への委託
エ 境界の確定、分筆、合筆
オ その他の管理、運用、換価(売却)、解体などの処分」
◆第8条第1項:
賃貸権限は盛り込みませんか?
「・・・ができる」という表現と体言止めの条項が混在しているので統一感が無いように感じます。

 

 

 

補足;第10条(受託者)
1 受託者は、次の者とする。
住所 氏名 生年月日 委託者との関係
2 受託者の任務が終了した場合、後任の受託者は、次の者とする。
住所 氏名 生年月日 委託者との関係
◆第10条:
受託者の任務終了事由は、敢えて盛り込みませんか?

 

 

 

 

補足:(信託の期間)第15条 本信託の期間は、本信託契約をした日から本信託が終了した日までとする。
◆第15条:
当たり前ですので、置かなくても良いでしょう。

 

 

◆第20条:
「●●が死んだとき」に信託が終了するとありますが、
信託終了時の受益者に帰属させる規定だけで整合性が取れますか?

 

 

補足:第21条2項(受益者の代理人等)
第21条
2 受益者に民法上の成年後見人、保佐人、補助人または任意後見人が就任して   いる場合、その者は受益者の権利のうち次の代理権および同意権を有しない。
ただし、任意後見人、保佐人および補助人においては、その代理権目録、代理行為目録および同意行為目録に記載がある場合を除く。
(1)受託者の辞任申し出に対する同意権。
(2)受託者の任務終了に関する合意権。
(3)後任受託者の指定権。
(4)受益権の譲渡、質入れ、担保設定その他の処分を行う場合に、受託者に同   意を求める権利。
(5)受益権の分割、併合および消滅を行う場合の受託者への通知権。
(6)受託者が、信託目的の達成のために必要な金銭の借入れを行う場合の承諾    権。
(7)受託者が、信託不動産に(根)抵当権、その他の担保権、用益権を(追加)設定する際の承諾権。
(8)本信託の変更に関する合意権。
(9)残余財産の帰属権利者が行う、清算受託者の最終計算に対する承諾権
(10)本信託の終了に関する合意権。
3 信託監督人が就任している場合、受益者の意思表示に当たっては事前に信託監督人との協議を要する。
◆第21条第2項:
これはどこの出典ですか?
この条項を入れても、本当に必要な事態になれば、後見人は信託に関わることは理論上できると思いますが。この条項で排除できるという解釈が成り立ちますか?

 

もっと全体をきちんと精査してからリーガルチェックのお申込みをして下さい。
まだチェックをする段階にない契約書レベルです。

 

また、余分な条項が散見されます。
各条項を置く意味をきちんとお客様や専門職に説明できるようにして下さい。
置く意味の説明ができないものは、置く必要が無いことも多いでしょう。
もっと設計や契約書は、シンプルに分かりやすくできると思います。

 

 

 

宮城様からのメール文に、
1、個人的見解は不要。
2、誤りを指摘する際は根拠を明記。
3、法律家の前に、社会人として最低限守られる言葉のマナーの遵守。

とありました。

 

これは前回の7月13日の返信(一回目)に記載した内容についてのご意見でしょうか?

もしそうであれば、私どもの返信でご気分を害されてしまわれたのでしたら、心よりお詫び申し上げます。
しかしながら、ご理解をいただきたい点がございます。

 

 

1.本サービスは、あくまで宮田(あるいは他の担当専門家)の個人的見解を回答させていただくものでございます。
頂いた資料と契約書を拝見した範囲のチェックでございますので、自ずから一回のやり取りでは限界がございます。

故に本サービスでは「何度でも繰り返しご利用できる」内容としております。
しかしながら、個人的見解とは申せ、一方的な価値観の押し付けなどにならぬよう、

内容については事務局で目を通しております。

 

 

2.「指摘の根拠」とのことですが、それは前回のご指摘の内容についてご納得が出来ない点があったということでしょうか?
もしそうでしたら、ご納得いくまでお尋ねください。

本サービスでは、公に出版する論文とは違い、個別具体的な条文案に対し端的に指摘をさせていただきます。
毎日数件以上のお問い合わせを頂いておりますので、中には説明不足の指摘もあるかと存じます。

通常、そうした場合には、再度お問い合わせをいただくなどのコミュニケーションを重ねて疑問を解決していただいております。
故に、今後のお問い合わせについても、全てのご指摘に根拠を付記することはお約束できませんことをご理解ください。
(お尋ね頂ければ、都度根拠も含め解説いたしております)

 

 

3.社会人として馬鹿にするような発言などありましたでしょうか?
専門士研修の講義を担当した講師という立場と併せ、専門職として同業の方に厳しく指摘をされること自体、私は好ましいことだと思っております。
そうやってガチンコで取り組んでこそ、お客様にとって良いものができるのであって、お上品な言葉のやりとりでは伝わらないことも多々あると思っています。

 

他の作成チームの方のご意見であるならば、猶更「何を仰っているのか」とすら感じます。

とは言え、ストレートな宮田先生の表現に宮城様ご自身がご不快な思いをされたことは事実なのでしょうから、その点は私からもお詫びいたします。

 

その上で、今回のご指摘の3点は私が削除した上で宮田先生には回したいと思っていますがそれで宜しいでしょうか?

 

言葉として適切かどうかは分かりませんが、毎日何通もの契約書チェックに献身的に取り組まれている宮田先生に、宮城様の言葉をそのままお送りするには忍びません。

 

また、上記の通り、「個人的見解を書かない」「すべてに根拠を付記する」という条件では本サービスを継続することができません。
如何でしょうか?

 

 

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というような評価でした。0点ですね。
商事信託の契約書を見せていただければ、確かに似ているな、いや違う、と判断できるのですが。

 

 

第3条第2項第6号の指摘については誤りです。受託者が唯一の受益者となったときに受託者の任務が終了という法令の規定はありません。設定時(信託法2条2項かっこ書き)や信託法163条1項2号と混合しているのでしょうか。

それとも後任受託者に代わるからでしょうか。受益者を複数にすることも可能なのでこの想定をすることも出来ません。

 

 

この条項は(株)琉球銀行から、受託者が気付かない場合があるのでは?、と指摘されてなるほどと思い入れた条項です。

(株)琉球銀行は島田雄左司法書士の事務所と提携しています。

 

島田雄左司法書士は、宮田司法書士と合同でセミナーやシンポジウムを開催しています。

 

矛盾している気がしますが、ビジネスの世界ではありかもしれません。

 

 

第20条については改善の余地があると私も思っているのですが、少し考えてみます。

他は根拠が示されていないこと、建設的でない反論に関しては、昔からの教えに従って議論しないようにしていることを理由としてそのままにしておきます。

 

 

出典はどこかにあれば良いのですが。