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受託者の競合行為の制限
2017年08月09日

 

 

受託者の競合行為禁止(例示列挙)

1、受託者として有する権限に基づいて信託事務の処理としてすることができる行為であってこれをしないことが受益者の利益に反するもの

 

(例)受託者の信託事務として、受益者が次に住む家、土地を購入する、という仕事がありました。そして受託者は、条件にあった家と土地を見つけました。でも受託者は、この家と土地が将来値上がりしそうだということで、転売しようと思い自分のお金で買いました。

 

 

 

2、例外その1

信託行為に、固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることを許容する定めがあるとき

(例)

第○条 受託者は、次の全てを満たすときは、土地および建物を自己の計算で購入することができる。

(1)信託事務として処理することができないとき

(2)受益者の利益に反しないとき

 

 

 

 

3、例外その2

受託者が、固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることについて、重要な事実を開示して受益者の承認を得たとき

 

 

 

4、違反の効果

(1)損失のてん補(信託法40条1項1号)

(2)現状の回復(信託法40条1項2号)

(3)介入権の行使(信託法32条4項)⇒受託者以外の関係者がいない場合、「信託事務として行ったものとみなします」

 

 

 

 

信託法

第3章 受託者等

第2節 受託者の義務等

第32条    受託者は、受託者として有する権限に基づいて信託事務の処理としてすることができる行為であってこれをしないことが受益者の利益に反するものについては、これを固有財産又は受託者の利害関係人の計算でしてはならない。

 

2   前項の規定にかかわらず、次のいずれかに該当するときは、同項に規定する行為を固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることができる。ただし、第二号に掲げる事由にあっては、同号に該当する場合でも当該行為を固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることができない旨の信託行為の定めがあるときは、この限りでない。

一   信託行為に当該行為を固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることを許容する旨の定めがあるとき。

 

二   受託者が当該行為を固有財産又は受託者の利害関係人の計算ですることについて重要な事実を開示して受益者の承認を得たとき。

 

3   受託者は、第一項に規定する行為を固有財産又は受託者の利害関係人の計算でした場合には、受益者に対し、当該行為についての重要な事実を通知しなければならない。ただし、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

 

4   第一項及び第二項の規定に違反して受託者が第一項に規定する行為をした場合には、受益者は、当該行為は信託財産のためにされたものとみなすことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

 

5   前項の規定による権利は、当該行為の時から一年を経過したときは、消滅する。