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規制改革推進に関する第1次答申(抜粋)
2017年06月06日

 

 

(出典:内閣府HP  平成29年5月23日閲覧)

 

 

1.農業分野

(2)具体的な規制改革項目

④ 農業競争力強化と地域経済の活性化に向けて農地の利活用を促進する規制改革

ウ 農地における新たな農業生産施設・設備の利活用の促進

【平成29年検討開始、結論を得次第速やかに措置】

 

農業生産に係る技術革新が進み、コンクリート敷の農業用ハウスやいわゆる植物 工場などで、多様な手法で青果等を効率的に生産している事例がある。現行の農地にこれらの施設を設置する場合、農地法(昭和27年法律第229号)上、当該土地は農地に該当しなくなるため、農地転用手続が必要となる。

 

しかしながら、農地に農業用ハウスを設置する場合等、農業生産のために利用を継続する場合には、農地と同様の取扱いをすべきではないかとの指摘がある。したがって、農地について、その将来にわたる利活用の可能性を維持しつつ、新たな技術革新を活かした農業生産を支える多様な施設・設備の設置や運用を行う場合の農地法における取扱いについて検討する。

 

 

3.医療・介護・保育分野

(2)具体的な規制改革項目

② 介護保険内・外サービスの柔軟な組合せの実現

ア 介護保険サービスと保険外サービスの組合せに係る新たな通知の発出と周知

【平成29年度検討・結論、平成30年度上期中に速やかに措置】

 

介護保険制度では、多様なニーズに対応できるよう、保険サービスと保険外サービス(以下「両サービス」という。)を組み合わせて提供することを認めているが、両サービスを明確に区分することなどが求められている。 両サービスを組み合わせるに当たっては、明確で一覧できるルールがなければ、地方自治体による指導がまちまちになるおそれがあり、介護事業者が両サービスを柔軟に組み合わせて提供する際の障壁になるとの指摘がある。

 

 

したがって、両サービスの柔軟な組合せが適切に行われるようにするため、下記 a~c についての検討の結論を踏まえ、地方自治体や介護事業者にとって分かりやすくなるよう、一覧性や明確性を持たせた通知(技術的助言)を発出し、周知を図る。

 

a 訪問介護における、両サービスの組合せに係る現行のルールの整理(両サービスの連続的な提供に係るルールの明確化を含む。事項名イの a 参照)

b 通所介護における、両サービスの柔軟な組合せに係るルールの整備(事項名ウ参照)

c 利用者の自費負担で介護保険と同等のサービスを提供する場合の価格規制の確化(事項名オ参照)

 

 

④ 介護事業の展開促進・業務効率化の促進

ア 定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護の事業展開上の支障となる規制の見直し

【平成29年度検討・結論】

 

高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするためには、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護等の在宅生活を支えるサービスの充実が重要である。しかし、いずれのサービスについても、指定基準上の人員要件が厳しいため、特に事業所の立ち上げ段階において利用者に比して人件費の負担が重く、採算が取れるようにすることが難しくなりがちであり、新たにこれらのサービスを開始するに当たっての妨げになっているとの指摘がある。

 

したがって、定期巡回・随時対応型訪問介護看護における日中のオペレーターと 随時訪問サービスを行う訪問介護員の兼務や小規模多機能型居宅介護における登録者以外の者に対する訪問サービスの提供を可能にすることの適否について、平成30年度介護報酬改定の議論の際に検討し、結論を得る。

 

エ 福祉医療機構の役割が民業補完であることを踏まえた同機構の融資に係る担保設定の在り方の見直し

【平成29年度検討開始、平成30年度結論・措置】

 

独立行政法人福祉医療機構が融資を行う際には、原則として融資対象物件に第一順位の抵当権設定を受けることとしており、民間金融機関の債権保全はこれに劣後せざるを得ないため、民間金融機関が医療・福祉分野に対し積極的な融資姿勢を取ることの妨げとなっているとの指摘がある。

 

したがって、独立行政法人福祉医療機構は融資を行うに当たり、公的資金を活用しているため、原則として融資対象物件に第一順位の抵当権の設定を受けるという運用を行っているが、同機構の役割が民業補完であることを踏まえ、融資の保全のルールの在り方について検討を行い、結論を得る。

 

4.投資等分野

② 官民データ活用

オ 不動産登記情報の公開の在り方

【平成29年度検討開始、平成30年度結論】

 

不動産登記については、有料で提供されている。これに対し、オープンデータ推 進の観点で、無償公開を含め、よりオープンに情報を提供すべきとの指摘がある。また、土地所有者情報など一定の情報について、データの整備と公開を進めること により、不動産市場の活性化などを図るべきとの指摘もある。

 

したがって、不動産データにおける登記情報の重要性に鑑み、個人情報保護に留意した上で、国民の利便性向上の観点から、情報範囲を限定した無償公開の可否も含めて登記情報の公開の在り方について検討し、所要の見直しを行う。

 

③ IT時代の遠隔診療

イ 遠隔診療の診療報酬上の評価の拡充

【平成29年度検討・結論、平成30年度措置】

 

遠隔診療について、診療報酬上十分に評価されておらず、普及の妨げとなっていると考えられる。

したがって、対面診療と遠隔診療を単に比較するのではなく、より効果的・効率的な医療の提供を可能とする観点から、糖尿病等の生活習慣病患者の効果的な指導・管理、血圧、血糖等の遠隔モニタリングを活用するなど、対面とオンラインを組み合わせることで継続的な経過観察が可能になり重症化を防ぐといった例も含め、診療報酬上より適切な評価がなされるよう、遠隔診療の診療報酬上の評価の在り方について、平成30年度診療報酬改定に向けて対応を検討し、結論を得る。

 

⑧ その他

コ 優良認定制度の見直し

【平成29年度検討開始、平成30年度結論】

優良産業廃棄物処理業者の認定制度は、産業廃棄物処理業者の遵法性や透明性等について、地方自治体が厳格に審査し認定する制度であるが、優良産業廃棄物処理業者が排出事業者により選択されるようにする観点から、情報の公表等の検討等を行うべきとの指摘がある。

 

したがって、「廃棄物処理制度の見直しの方向性」(意見具申)を踏まえ、優良産業廃棄物処理業者の認定制度の認定要件の見直し・強化及び優良認定を受けた処理業者に対する優遇措置について詳細に検討する。

 

5.その他重要課題(インバウンド支援等)

① ICT、AI等の技術革新を活かした旅客運送事業等の規制改革

ア ICTを活用したソフトメーターの普及に向けた環境整備

【平成29年度上期検討開始、平成30年度上期結論、平成30年度措置】

回転尺を基本とする現状のタクシーメーターは乗車中の走行距離等の適正を確保する観点から計量法(平成4年法律第51号)の特定計量器に指定され、年に1度の装置検査(器差の確認)が義務付けられており、また運賃の変更を行う度に費用が発生する等、事業者への負担となっているのみならず、柔軟な料金の設定を困難なものとしている。

 

したがって、顧客ニーズに応じた柔軟な料金設定や、事業者の生産性向上に向けたイノベーションの促進を目指し、回転尺を基本とするタクシーメーターに加えて、タクシー事業の運賃算出の基礎として必要十分な精度の距離情報等を導出するシステム(ソフトメーター等)の利用も可能にするため、求められる距離等の測定精度の水準や、必要な精度等を有することを担保する仕組み、技術基準等の検討を関係者間で行い、速やかに結論を得て、新しいタクシーメーターの開発や普及に向けて必要な環境整備を行う。

 

ウ 利用者の同意を前提とした事前確定運賃の実現

【平成29年度検討開始、平成30年度結論・措置】

 

タクシー運賃は、各事業者が国土交通大臣に申請し認可を受ける必要があり、時間距離併用制運賃以外にも、時間制運賃や定額運賃等が認められている。しかしながら、定額運賃については運送区間を事前に定め個別に認可を受けなければならないため、事業者が利用者のニーズに柔軟に対応した料金を設定することは困難である。

 

したがって、渋滞や回り道等で値段が高くなるかもしれないという不安なくタクシーを利用したいというニーズに応じたサービスが実現できるよう、配車アプリ等によりあらかじめ運行経路と運賃を利用者に提示し、これに利用者が同意することを条件に、経路を特定した個別認可を受けることなく、一定の方式により事業者が柔軟に運賃設定することを包括的に認可する仕組みについて、利用者保護を図るための措置も含めた検討を行い、結論を得る。

 

② 地方の需要に応える貨物運送事業規制改革

ア 客貨混載に関する運用の見直し

【平成29年上期検討・結論・措置】

 

人口減少・少子高齢化の中、地域の旅客運送と貨物運送の双方を効率的に充実させる上では、旅客自動車運送事業者が、旅客運送の用に供する車両を用いて貨物運送を行うことができる条件を明確化し、予見可能性を高め、貨物運送の一翼を積極的に担うための環境を整備する必要がある。

 

したがって、道路運送法第82条の規定に基づく一般乗合旅客自動車運送事業者による少量貨物の運送に係る規制については、貨物軽自動車運送事業者が運送できる貨物の重量を上限値として、それを超える場合は個別に判断するとしていた現在の法運用を改め、事業者が乗合バスの構造等に応じて柔軟に事業を行えるよう、一般乗合旅客自動車運送事業者が旅客運送の用に供する車両を用いて貨物運送を行うことができる条件を明確化し、事業者が自ら判断できるようにする。

 

イ 貨物自動車運送事業の営業所新設における車両台数規制の見直し

【平成29年度検討・結論】

 

貨物自動車運送事業の営業所新設に当たっては、輸送の安全を確保することを目的とし事業者が安全管理の観点から的確な事業遂行を確実に実施できるかどうかの判断基準として、島しょにおける輸送等を除き事業用自動車の数を5両以上保有ることが通達で一律に義務付けられている。これに関し、人口の少ない過疎地域において、営業所の新設が難しい等の指摘がある。

 

したがって、輸送の安全を確実に担保しつつ地域の実情等に応じた合理的規模で事業拠点が整備できるよう、ICTの活用等により適切な運行管理が実施される等一定の条件を満たすことを前提として、人口の少ない過疎地域において、広域に事業を展開している貨物自動車運送事業者が追加で営業所を新設する場合と、中小企業等が営業所を新設する場合の両方について、営業所新設時に求める必要最低車両台数の在り方について、関係者と調整した上で検討し、結論を得る。

 

⑥ 労働基準監督業務の民間活用等

a 労働基準監督業務の民間活用の拡大のため、以下の措置を講ずる。

・民間の受託者(入札により決定し、契約により、秘密保持や利益相反行為・ 信用失墜行為の禁止を義務付け)が、36協定未届事業場(就業規則作成義務のある事業場、同義務のない事業場)への自主点検票等(36協定の締結状 況、労働時間上限の遵守状況、就業規則の策定、労働条件明示の状況などの点 検票等)の送付や回答の取りまとめを行い、指導が必要と思われる事業場や回答のない事業場等について、同意を得られた場合に、労務関係書類等の確認及 相談指導を実施する。

 

・労働基準監督官は、これらに応じなかった事業場、及び、確認の結果、問題があった事業場に、必要な監督指導を実施する。