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財産分離型自己信託(家計資産)
2017年05月08日

参考

(『民事信託の理論と実務』2016 日本加徐出版  大垣尚司「自己信託―もうひとつの民事信託」P279~)

 

 

1、これから個人事業を始めるにあたり、万が一うまくいかない場合も家族のために住むところだけは保証したい。

 

2、債権者の承諾を得て、あらかじめ住宅・土地について家族と住宅ローンの借入先銀行を受益者とする自己信託を設定し、住宅ローンを信託財産責任負担債務とする。

 

3、仮に事業が破綻しても、別途家族が連帯保証人等の立場で住宅ローンの返済を継続できるなら、事業資産に対する強制執行等に連動して住宅ローンにかかる期限の利益を喪失するといった事態を回避することができる。

 

 

 

自己信託設定公正証書

 

(目的)

第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用する。

(1)受益者の安定した生活

(2)家計資産と事業資産の分離

 

(信託財産)

第○条 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後に第3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。

(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)

(2) 金銭○○万円(以下、「信託金銭」という。)

(3) 受益者から追加信託を受けた財産

(4) その他の信託財産より生じる全ての利益

 

(信託設定者)

第〇条 自己信託を設定する者の住所及び氏名は、次の者とする。

住所                       

氏名 甲  生年月日

 

(後任受託者)

第○条 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。

住所                        

氏名 ○○  生年月日

 

(信託財産責任負担債務)

第○条 受託者は、別紙2記載の債務を信託財産責任負担債務として引き受ける。

 

 

(信託財産の管理方法)

第○条

1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。

(1)所有権の権利の変更登記と信託登記の申請

(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為

2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。

(1)信託に必要な表示または記録

(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理

(3)信託財産責任負担債務の返済

3 受託者は、信託財産から次の費用を支出することができる。

(1)登記申請費用

(2)その他の本信託に必要な諸費用

 

(計算期間)

第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

 

(公租公課の精算)

第○条 本信託の税金や保険料などは、設定日の前は甲、設定日とその後は、信託財産から支払う。なお、支出の前に受益者に対して前払いを受ける額及びその算定根拠を通知する必要はない。

 

(信託財産に関する報告)

第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、信託口通帳と固定資産評価証明書を提示する方法により受益者へ報告する。

 

(受益者)

第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。

(1)本店                    

商号        ○○銀行        

取扱店                   

・受益権の割合は、住宅ローンの残債務の金額/信託財産の価額

 

(2)

氏名 ○○

住所

生年月日   続柄:配偶者

・受益権の割合は、(1)の受益者の残りの割合

 

(受益権)

第○条

1 次のものは、元本とする。

(1)信託不動産

(2)信託金銭

2 次のものは、収益とする。

(1)信託財産から発生した利益

3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。

4 受益者(1)は信託金銭から、信託財産責任負担債務の範囲で、住宅ローン契約に基づき利益を受けることができる。

5 受益者(2)は、信託財産に無償で居住することができる。

6 受益者(2)は、受益権を譲渡、質入れ、分割及び担保設定その他の処分をすることができない。

 

(委託者の地位)

第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者に移転し、本信託設定以後、その他の権利義務を持たない。

 

(信託の変更)

第○条 本信託の変更は、受託者と受益者の合意による。

 

(信託の期間)

第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

 

(信託の終了)

第○条 本信託は、次の場合に終了する。

(1)受託者と受益者が合意したとき

(2)信託財産責任負担債務の期限の利益が喪失したとき

 

(清算受託者)

第○条 この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

 

(残余財産の引渡し方法)

第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権債務関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。

 

(残余財産の帰属権利者)

第○条 本信託における残余財産の受益者は、甲とする。

 

(契約に定めのない事項)

第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。

 

 

別紙1

 

信託財産目録

 

第1 信託不動産

(1)土地

所在

地番

地目

地積

 

(2)建物

所在

家屋番号

種類

構造

床面積㎡

 

 

第2 信託金銭

金○○万円

 

 

以上

 

 

別紙2

信託財産責任負担債務

 

本店

商号○○銀行

取扱店

債務者 甲

設定時の債務金○○万円

(平成○○年○月○日付住宅ローン契約金○○万円における残債務)

 

以上