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医療法人が行う吸収合併の登記が遅れた場合の取扱いについて
2017年05月08日

登記の日時によって考えないといけないことが出てくるんですね。
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出典:国税庁HP(2017年5月8日閲覧)

 

 

別紙1

 

事前照会の趣旨及び事前照会に係る取引等の事実関係

当法人(3月決算の医療法人)は、他の医療法人(3月決算)を被合併法人とする吸収合併(以下「本件合併」といいます。)を行うため、平成29年4月1日を合併期日とする合併契約書を取り交わすとともに、所轄官庁の認可を受けて合併の登記を行うこととしました。しかしながら、平成29年4月1日は土曜日で登記所が閉庁されているため、次の開庁日である4月3日(月曜日)に登記申請を行い、同日に所定の登記がなされます。なお、本件合併は適格合併に該当することを照会の前提とします。

 

 

 

 

法人税法第14条第1項第2号は、法人が事業年度の中途において合併により解散した場合には、その事業年度開始の日から合併の日の前日までの期間をみなし事業年度とすると規定し、法人税基本通達1-2-4は、同号の「合併の日」とは、合併の効力を生ずる日(新設合併の場合は、新設合併設立法人の設立登記の日)をいうとしています。

 

 

 

ところで、医療法人が行う合併については、医療法第57条以下に規定されているところ、同法第58条の6(効力の発生)において、「吸収合併は、吸収合併存続医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令に定めるところにより合併の登記をすることによって、その効力を生ずる。」と規定されていますので、本件合併の効力を生ずる日、すなわち合併の日は平成29年4月3日となります。

 

 

 

 

そうすると、当該他の医療法人(被合併法人)は、本件合併により解散するところ、事業年度開始の日である平成29年4月1日と合併の日の前日である平成29年4月2日の2日間についてみなし事業年度が生ずることとなり、当該みなし事業年度の損益に係る決算を組んで確定申告書を提出する必要があります。なお、当該他の医療法人(被合併法人)は、4月1日及び2日において損益(申告所得)が生じることを前提としています。

この場合、平成29年4月1日と2日の2日間に生じる損益について、合併法人である当法人の事業年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日までの1年間)の損益に合算して申告することとして差し支えないかご照会いたします。

 

 

 

なお、照会の趣旨として、国税庁HPでは、株式会社が行う新設合併等について、登記所の閉庁により、その登記が遅れた場合には、被合併法人の合併の日の前日を含む事業年度の損益については、新設合併設立法人に帰属させる取扱いが認められているところ(国税庁HP「新設合併等の登記が遅れた場合の取扱いについて(平成19年4月)」)、本照会のように、医療法人が行う吸収合併についても同様の取扱いが認められるか疑義が生じたため、照会を行うものです。

 

 

 

 

別紙2 事前照会者の求める見解の内容及びその理由

 

 

1  会社法においては、株式会社が新設合併を行う場合、その効力の発生日は新設法人の成立の日(登記の日)とされるとともに、新会社はその成立の日において、新設合併消滅会社の権利義務を承継することとされています(会社法754)。このような会社法の規定との整合性を図って、法人税基本通達1-2-4では、新設合併設立法人の設立登記の日を「合併の日」とすることとしています。

 

 

ところで、会社が事業年度開始の日を合併期日として新設合併を行おうとしても、当該事業年度開始の日が休日等である場合には、合併の登記が受け付けられず、新設合併設立法人の設立登記の日が遅れることがあり、このような場合には、事業年度開始の日から新設会社の登記の日の前日までのみなし事業年度が生じることから、当該みなし事業年度に係る申告書を提出する必要があります。
ただし、合併期日がたまたま休日であったため登記申請ができず、やむを得ず翌日に申請したような場合に、1日又は2日間だけの損益を切り出して通常の決算とは別の決算を組むということは、企業の決算実務に多大な事務負担を負わせることとなるため、一定の要件を満たす場合には、当該損益については新設合併設立法人に帰属させる取扱いが認められているところです(国税庁HP「新設合併等の登記が遅れた場合の取扱いについて(平成19年4月)」)。

 

 

 

2  本件合併は、医療法人が行う吸収合併ですが、2株式会社が行う新設合併と同様にその効力発生日は登記日とされていること、2合併期日とした事業年度開始の日がたまたま休日であったため登記申請ができないという事情があること、22の事情があるにもかかわらず、2日間だけの損益を切り出して通常の決算とは別の決算を組むことの事務負担という点において、株式会社が行う新設合併の場合と同様の状況にあると考えられます。

 

したがって、株式会社が行う新設合併の場合と同様に、本件合併についても、次の(1)から(3)までの要件を満たす場合には、次の(2)に掲げる損益の帰属による確定申告書の提出が認められるものと考えます。

 

(1)合併期日が行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)第1条≪行政機関の休日≫に規定する休日に当たるため、その休日後の最初に執務が行われた日に本件合併の登記申請がされたこと

 

 

(2)本件合併により解散する他の医療法人(被合併法人)の平成29年4月1日と2日の2日間の損益については、照会法人(合併法人)と当該他の医療法人(被合併法人)との間において照会法人(合併法人)に帰属する旨の合意がなされ、その旨を記載した書類の写しを当該他の医療法人(被合併法人)のみなし事業年度の確定申告書に添付すること

 

 

(3)本件合併が非適格合併に該当しないものであること