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信託口口座が開設できない場合
2017年04月19日

 

金融機関において、信託専用の口座を作ることが出来ない場合、どのような方法があるでしょうか。

 

1、現金で家の金庫に入れておき、帳簿をつける。

 

2、金融機関の貸金庫に保管しておき、帳簿をつけ、1年に1度くらいまとめて取り出す。

 

3、受託者自身の口座とは分別できる受託者としての肩書をつけた専用口座を作ってもらう。例えば、委託者【氏名】受託者【氏名】

 

4、信託契約書の中で、「受託者は、本件信託財産たる金銭を預金保険制度のの対象金融機関の決済性預金である受託者名義の下記口座に預け入れて管理するものとする。」などど特定し、通帳に「委託者【氏名】信託口【受託者氏名】」と手書きで書いておく。

 

5、信託契約締結前に受託者の個人口座を1つか2つ新規で作成しておき、その口座の口座番号まで信託契約書に「信託専用口座」として記載する。

 

6、金融機関へ口座開設申し込みの際に、検討お願いする(要件を満たせば形は信託口、普通預金の特約付きを問わない)。

要件

(1) 受託者個人の口座が差押えを受けたとしても、信託専用の口座は

その影響を受けないこと

(2) 受託者が亡くなった際、相続を証する書面を不要として、受託者

の死亡が分かる書類と就任承諾書の提出および身分証明書の提示で受託者の変更ができること

(3) 受益者が亡くなった際、相続を証する書面を不要として、受益者

の死亡が分かる書類と受益者の身分証明書の掲示をもって受益者の変更ができること

(4) キャッシュカードの発行

(5)   通帳が受益者のお客様コードとも連動していること

 

1と2は直接的な保管の方法、3は屋号付きの口座、4と5は似ていて、後で証明できるように信託契約書に書いておく、6は信託の要件を満たす口座であれば何でも良いので公正証書作成までに回答をお願いするものです。

 

 

受託者のお金とは分けて管理することが義務付けられているため、信託法の義務は果たしているといえます。また判例などの傾向をみても信託財産と認定してもらうことができそうです。

 

 

3、4、5の場合、税務署からみると、このお金は誰のものと認定するのでしょうか。あとから説明をしたり、事前に報告しておくことで、このお金が信託財産だと納得してもらうことができると考えます。

受託者の債権者からみて、このお金は誰のものとみるのでしょうか。受託者が親戚の連帯保証人になっていた場合、親戚の返済が滞ってくると、お金を貸した会社(人)は回収したいので、受託者の口座に仮差し押さえや差押えをするかもしれません。

 

 

その時には、これは信託財産です、といって裁判所に対して反対することができます。この手続きには申立てしてから認められるまでどのくらいの時間がかかるのでしょうか。その間、信託はストップすることになるかもしれません。お金が止まると支払いなどで困ることがあるかもしれません。

 

6、は金融機関で検討してくれます。

 

 

現在とることができる最善の方法で、差押えがかからないように、名寄せにかからないようにするのが適切な管理方法だと私は考えます。

 

 

 

 

 

私は、今のところはこの方法でやる方が良いんじゃないかというのがあるのですが、皆さんはどう思われますか。

 

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参考

信託法23条、34条
民事執行法38条
民事保全法45条
最判平成14年1月17日

 

 

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株式会社の場合はどうでしょうか。

 

設立の際ですが、会社法34条に1号後段に、「ただし、発起人の全員の同意があるときは、登記、登録、その他権利の設定又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、株式会社の成立後にすることを妨げない」

お金を出した人全員が賛成した場合は、会社名義の通帳は会社が成立した後にしても良い、と書いています。

 

 

株式会社には法人格があるので、分けて管理するのは当たり前のことになっているのかもしれません。信託財産には法人格がありません。

取締役は報酬以外で会社のお金を勝手に、私的に使用すると、解任される原因になり、損害を賠償することになります。

 

会社法330条、339条、423条

 

 

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成年後見人の場合はどうでしょうか。
民法859条1項に、「後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について被後見人を代表する」

後見人は、本人の法定代理人なので、本人の代わりに財産を預かり、管理しています。
任意後見契約に関する法律第2条
民法703条、709条