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Ⅰ、“おにぎり式”
2017年03月29日

障がいを持つ子どもや孫の生活保障のため、自身(伴侶)が認知症や亡くなることにより、資産を管理できなくなった時に備えて

 

信託契約書(例)

○年○月○日

 

 

(信託の設定)

第○条 委託者および受託者は、信託契約(以下、「本信託契約」といい、「本信託契約」によって設定される信託を「本信託」という。)を締結する。

 

(信託の目的)

第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。

 

(信託財産)

第○条

1 本信託契約をした日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。契約後に、第3号から第4号によって発生した財産もその種類に応じた信託財産とする。

(1) 別紙1記載の不動産の所有権(今後、「信託不動産」という。)

(2) 金銭○○万円(今後、「信託金銭」という。)

(3) 受益者から追加信託を受けた不動産及び金銭

(4) その他の信託財産より生じる全ての利益

2 委託者は、本信託について特別受益の持ち戻しを免除する。

 

(信託財産責任負担債務)

第○条 別紙2記載の債務は、信託財産責任負担債務として受託者が引き受

ける。

 

(受託者)

第○条

1 本信託の受託者は、次の者とする。

住所

氏名 ○○

生年月日

2 受託者の任務が終了した場合、後任の受託者は、次の者とする。

住所

氏名

生年月日

 

(信託財産の管理方法)

第○条

1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。

(1)所有権の移転登記と信託登記の申請

(2)信託不動産の損害保険契約の名義変更や付保、境界確定及び建物の修繕その他の信託不動産の性質を変えない保存、利用及び改良行為

(3)受益者(受益者代理人が就任中は受益者代理人)の同意を得た場合は、信託不動産の処分

(4)(3)の際に、受益者の債務について重畳的債務引受

 

2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。

(1)信託に必要な表示または記録等

(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理

(3)○○の扶養義務の範囲内における○○への金銭の給付及び支払い

(4)その他の信託目的を達成するために必要な事務

(5)受益者が信託財産責任負担債務について期限の利益を喪失した場合の債権者への支払い

 

3 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理方法を定め、第3者へ委託することができる。

 

4 受託者が信託事務処理費用を信託財産から支出する場合、支出の前に受益者に対して前払いを受ける額及びその算定根拠を通知する必要はない。

 

 

 

(計算期間)

第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

 

(公租公課の精算)

第○条 本信託の税金や保険料などは、設定日の前は設定者、設定日とその後は、信託財産から支払う。

 

(信託財産に関する報告)

第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、固定資産税の納税通知書及び領収書と信託口通帳を受益者へ提示する方法により受益者へ報告する。

 

(受益者)

第〇条

1 本信託の受益者は、次の者とする。

(1)住所

氏名 ○○

生年月日

(2)住所

氏名 ○○

生年月日

 

2 受益者(1)、(2)が亡くなった場合、次の者は、信託法91条によって受益権を取得する。委託者は、○○が受益権を取得することに同意する。

住所

氏名 ○○(受託者)

生年月日

 

(受益権)

第○条

1 次のものは、元本とする。

(1)信託不動産の所有権

(2)信託不動産の利用権

(3)信託金銭

2 次のものは、収益とする。

(1)信託財産から発生した利益

3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。

4 受益者(1)(2)は、信託不動産に無償で居住することができる。

5 受益者は、受益権を譲渡、質入れ及び担保設定その他の処分をすることができない。

6 受益権は、受益者1人につき1個とし、受益者(2)の受益権の割合は受益者(1)の扶養義務の範囲内とする。

 

(受益者代理人)

第○条 本信託における受益者(2)の代理人は、次の者とし、本信託設定と同時に就任する。

住所

氏名 ○○

生年月日

 

(委託者の地位)

第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者に移転し、本信託の中でその他の権利義務を持たない。

 

(信託の変更)

第○条

1 本信託の変更は、受託者と受益者(受益者代理人が就任中は受益者代理人)の合意による。

2 受益者の人数に変更があった場合、各受益者に1個の受益権が指定される受益権の分割・併合があったものとし、受益権の割合は、課税を考慮して受託者が定める。

 

(信託の期間)

第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

 

 

(信託の終了)

第○条 本信託は、次の場合に終了する。

(1)受託者と受益者(受益者代理人が就任中は受益者代理人)が合意したとき

(2)信託金銭は、委託者が死亡したとき

 

(清算受託者)

第○条 この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

 

(残余財産の引渡し方法)

第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。

 

(残余財産の帰属権利者)

第○条 本信託における残余財産の帰属権利者は、信託終了時の受

益者とする。

 

(契約に定めのない事項)

第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者(受益者代理

人が就任中は受益者代理人)が協議の上決定する。

 

この契約を証するために、正本3通を作成し、委託者、受託者及び受益者(2)が、各1通保有する。

 

 

 

別紙1

 

信託財産目録

 

第1 信託不動産

1土地

所在

地番

地目

地積

 

2建物

所在

家屋番号

種類

構造

床面積㎡

 

第2 信託金銭

金○○万円

以上

 

別紙2

信託財産責任負担債務

 

1 受託者が信託事務を行うのに必要な場合、受益者(1)が債務者となって借入れた金銭

 

 

 

以上

 

 

NOTE:親亡き後
・厚生労働省2016年障害者白書に、親亡き後という言葉は探すことができませんでした。住む家をどうするか、は課題と認識されているので、家族信託がその選択肢の1つになると考えます。

 

 

NOTE:特別受益の持ち戻し免除
人が、信託した財産については贈与とみなしません、亡くなった後も相続財産に入れません、という意思(民法903条3項)。

 

 

NOTE:例外(提出が不要な場合)
所得税法規則第96条2項 (信託の計算書)

 

 

NOTE:受益権を、元本と収益に分けて評価する場合の目安
財産評価基本通達202(信託受益権の評価)

 

 

 

 

 

 

 

参考文献など
・道垣内弘人「信託法入門」2007 (株)日本経済新聞社
・宮田房江「そこが知りたかった!民事信託Q&A100」
2016 (株)中央経済社
・河合保弘「家族信託活用マニュアル」2015 (株)日本法令
・服部薫「知って安心!!可愛いペットと暮らすための知識」
2014 (株)梓書院
・税理士法人山田&パートナーズ編著「信託―実務のための法務と税務」
2010 (株)財経詳報社
・「別冊NBL104 信託法改正要綱試案と解説」2005 (株)商事法務
・渋谷陽一郎「信託目録の理論と実務」2014 (株)民事法研究会
・渋谷陽一郎「民事信託における受託者支援の実務と書式」
2016 (株)民事法研究会
・能見善久、道垣内弘人「信託法セミナー1~4」
2013~2015 (株)有斐閣
・平川忠雄、遠藤英嗣、中島孝一、星田寛、「民事信託実務ハンドブック」
2016(株)日本法令
・(一社)民事信託推進センター「有効活用事例にみる民事信託の実務指針」
2016 (株)民事法研究会
・「金融検査マニュアル便覧」 2008 (一社)金融財政事情研究会
・三菱UFJ信託銀行「信託の法務と実務」 2015 三菱UFJ信託銀行
・小出卓也「逐条解説 信託業法」 2008 (株)清文社
・信託登記実務研究会「信託登記の実務」2013 日本加除出版(株)
・横山亘「信託に関する登記」2016 (株)テイハン
・寺本昌広「逐条解説 新しい信託法」、2007(株)商事法務
・村松秀樹、富澤賢一郎、鈴木秀昭「概説 新信託法」
2008 (一社)金融財政事情研究会
・近江修、佐藤和助、渡辺正弘「法定調書のすべて」
2015(一社)大蔵財務協会
・鈴木善雄編「図解 財産評価」2016年 (一社)大蔵財務協会
・八木欣之助「公用文作成の要点と文例」2015 新日本法規(株)
・高橋和之他「法律学小事典」2016(株)有斐閣
・法制執務委員会「ワークブック法制執務」2007(株)ぎょうせい
・内藤卓「商業登記全書8 解散・倒産・非訟」2014(株)中央経済社
・企業会計基準委員会
「実務対応報告第23号信託の会計処理に関する実務上の取扱い」2009
・法制審議会「信託法部会議事録第1回~第30回」、法務省HP
・衆議院国会、同法務委員会、参議院国会「第165回議事録」、国会会議事録検索システムHP
・四宮和夫「信託法」1989 (株)有斐閣
・道垣内弘人、大村敦志、滝沢昌彦「信託取引と民法法理」
2003(株)有斐閣
・水野紀子「信託の理論と現代的展開」2014(株)商事法務
・能見善久「信託の理論と実務」2009 (株)有斐閣
・田島裕「エクイティの法理」2013 (株)信山社
・みずほ信託銀行、堀総合法律事務所「詳細信託判例」2014
(一社)金融財政事情研究会
・佐藤寛「山岡鉄舟 幕末・維新の仕事人」
・武智方寛「沖縄苗字のヒミツ」
・中谷宇吉郎著 福岡伸一編「科学以前の心」
・俵万智「オレがマリオ」
・内田樹「他者と死者 ラカンによるレヴィナス」
・J.Dサリンジャー「キャッチャー・イン・ザ・ライ」
・立川談志「立川談志遺言大全集2」
・三浦しおん「お友(とも)だちからお願(ねが)いします」
・高垣勲、菅野真美「実例にみる信託の法務・税務と契約書式」
2011年 日本加徐出版(株)
・新井誠、大垣尚司「民事信託の理論と実務」2016 日本加徐出版(株)
・金融庁「信託検査マニュアル (金融検査マニュアル別編)〔信託業務編〕」
・金融庁「信託会社等に関する総合的な監督指針」2016
・「信託フォーラムvol.1~5」日本加除出版(株)
・「CSのための金融実務必携」2015 (一社)金融財政事情研究会
・平川忠雄「新しい信託の活用と税務・会計」2007(株)ぎょうせい
・「信託」(一社)信託協会
・「信託法研究」信託法学会
・伊藤眞他「債権・動産担保」2010(一社)金融財政事情研究会
・東京地方裁判所民事執行センター「民事執行の実務」2012
(一社)金融財政事情研究会