〒903-0114沖縄県中頭郡西原町字桃原85番地 TEL098-945-9268 受付時間平日9:00~17:00

司法書士宮城事務所 > お便り > 家族信託・民事信託 > 2016年加工 第165回国会 法務委員会、財政金融委員会連合審査会 第1号

2016年加工 第165回国会 法務委員会、財政金融委員会連合審査会 第1号
2016年04月25日

 

2016年加工

 

 

 

 

第165回国会 法務委員会、財政金融委員会連合審査会 第1号
平成十八年十二月六日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
法務委員会
委員長         山下 栄一君
理 事
岡田  広君
松村 龍二君
簗瀬  進君
木庭健太郎君
委 員
陣内 孝雄君
関谷 勝嗣君
谷川 秀善君
江田 五月君
千葉 景子君
前川 清成君
松岡  徹君
仁比 聡平君
財政金融委員会
委員長         家西  悟君
理 事
沓掛 哲男君
中川 雅治君
野上浩太郎君
大久保 勉君
峰崎 直樹君
委 員
泉  信也君
金田 勝年君
椎名 一保君
田中 直紀君
山下 英利君
池口 修次君
尾立 源幸君
大塚 耕平君
富岡由紀夫君
広田  一君
円 より子君
西田 実仁君
山口那津男君
大門実紀史君
国務大臣
法務大臣     長勢 甚遠君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(金融)
)        山本 有二君
副大臣
内閣府副大臣   渡辺 喜美君
法務副大臣    水野 賢一君
財務副大臣    富田 茂之君
大臣政務官
法務大臣政務官  奥野 信亮君
事務局側
常任委員会専門
員        田中 英明君
常任委員会専門
員        藤澤  進君
政府参考人
金融庁総務企画
局長       三國谷勝範君
金融庁検査局長  西原 政雄君
金融庁監督局長  佐藤 隆文君
法務省民事局長  寺田 逸郎君
厚生労働大臣官
房審議官     間杉  純君
中小企業庁事業
環境部長     近藤 賢二君
国土交通大臣官
房審議官     和泉 洋人君
参考人
日本銀行理事   水野  創君
─────────────
本日の会議に付した案件
○信託法案(第百六十四回国会内閣提出、第百六
十五回国会衆議院送付)
○信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する
法律案(第百六十四回国会内閣提出、第百六十
五回国会衆議院送付)
─────────────
〔法務委員長山下栄一君委員長席に着く〕
○委員長(山下栄一君) これより法務委員会、財政金融委員会連合審査会を開会いたします。
先例によりまして、私、法務委員長が連合審査会の会議を主宰いたします。
信託法案及び信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
両案の趣旨説明及び信託法案の衆議院における修正部分の説明につきましては、お手元に配付いたしました資料により御了承願い、その聴取は省略いたします。
これより質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

 
○中川雅治君 自由民主党の中川雅治でございます。
今日は、法務委員会、財政金融委員会の連合審査ということでございますので、信託法の個別の改正点のミクロの議論に限らず、日本経済に与える影響、消費者に与える影響といったマクロの議論も交えつつ、この法律の改正について質疑をさせていただきたいと思っております。

今回、信託法が約八十年ぶりに抜本改正されるということでございますが、法律の抜本改正に当たりましては、まず足下に立ち戻って改正される法律、すなわち現在の信託法の根源にさかのぼってみることも重要なことと思われます。

 

 

 

信託法の根源に思いをはせてみますと、信託法及び信託業法が制定された大正十一年以前におきましては、信託という名称を悪用した悪質な業者がばっこしていたため、これを取り締まる目的で信託法と信託業法が制定され悪質業者への対策に当たったと、こういう経緯がございます。

 

このような経緯で成立した信託法及び信託業法でございますが、信託というものが我が国に与えてきた影響といたしましては、近年における信託銀行等の信託受託財産額が六百五十兆円を超えるまでの勢いとなっておりまして、我が国経済の一翼を担っていると言える状況に至っているということであります。

当初は取締り法規の対象とされた信託が飛躍的発展を遂げるまでに至った要因や背景、またその中で今回の信託法改正がどのような位置付けになっているのかということにつきまして、まず法務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

 

 

 

 

 

○国務大臣(長勢甚遠君) 今お話がありましたように、信託法は大正十一年に制定をされておりますけれども、戦前はもとより、戦後におきましても、しばらくの間はこの信託制度というものはそれほど活発に活用されておったわけではございません。しかし、その後、社会経済活動も多様化したこともありまして、信託を利用した金融商品が幅広く定着するようになりました。昭和五十年代以降は貸付信託、証券投資信託等が広く利用されるようになり、また近年では法人の年金資産の運用を目的とする年金信託の受託も増加をしておりますし、さらに新たな形態での活用として資産流動化のための信託というものも広く活用されるようになりました。

 

 

 

 

こういうことで、最近、多様な形態での信託の利用というものが急速に進みましたので、御指摘のような飛躍的な拡大を見ておるというのが現状であろうかと考えております。
これはもちろん、この日本経済全体が大きく発展をする、また国際化が進んでくるという要因もありますけれども、これに加えて、信託というものについての理解も進み、今信託銀行等におきましても様々な信託商品を開発されるというような基盤の整備が進んできたことも大きな一因であろうと思っております。

 

 

 

こういうことでありますので、いろんな各方面から、更に信託の活用の仕方がスムーズにいくように多方面から要望が出されておるわけでございまして、今回の改正はその要望を踏まえて改正に至ったものでございます。経済界からも各種の改正要望が出ておりますし、また福祉目的の信託等についての要望も多いわけでございますので、それにこたえて今回作成させていただきました。したがって、今回の改正案が成立するということになれば、信託の利用が更に進展をし、社会的、経済的に一層信託制度というものが重要な役割を果たしていくことができる、このように考えておる次第でございます。

 

 

 

 

 

 

 

○中川雅治君 ありがとうございます。
今御答弁いただいたとおり、今回の信託法の改正は近年の信託の発展を更に後押しするという非常に有意義な改正と思われます。
一方、今回の信託法改正では、従来の信託には見られなかった新しい類型の信託を導入することが予定されております。具体的には、自己信託や目的信託等の制度が導入されることとされております。

従来、信託とは、委託者が自己の財産を信託銀行等の受託者に譲渡し、受託者は、契約で定められた目的に従い、受託した財産の管理運用等を行うというものが一般的なものでありましたが、自己信託とは、委託者と受託者が同一の者となるものでありまして、画期的な新制度の導入というように言えると思います。
 

 

一方、受益者がだれになるのかあらかじめ決められているのが通常の信託の形態ですが、従来はいわゆる公益信託制度に限り、つまり公益目的のためならば受益者の定めがなくとも信託を設定することが可能とされていました。しかし、今回はこの公益信託制度に加え目的信託制度を新設いたしまして、公益目的以外にも受益者の定めのない信託制度を拡充しています。

これらの新しい類型の信託制度は従来の信託制度の抜本改正とも言えるものだと思いますが、このような新しい類型の信託制度に具体的にどのような需要が見込まれるのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(寺田逸郎君) まず、自己信託について御説明申し上げます。
自己信託は、ただいま委員も御指摘のとおり、これまでの信託法では認められなかったものでございますが、英米の信託法ではかつてから認められているところでありまして、基本的には自分で管理しながら、しかし財産を隔離することができるというところに非常なメリットがあるわけでございます。

 

 

 

 

 

具体的なニーズといたしましては、例えば、大量の債権を持っている場合に、その債権を自分の下で自己信託をし、その受益権を多数の投資家に販売するという形で債権の流動化を行うということが考えられるわけであります。この場合にもちろん信託子会社を設立するということも考えられるわけでございますが、これにはコストが掛かるわけでございますし、とりわけ債務者が、借入れをする相手方、債権者でございますけれども、それが変わってしまうということになりますと、取立てその他の面で債務者側が非常に御不安を抱かれるというようなことが債権流動化のネックになっているというところがございます。こういうことを避けられるわけでございます。

 

 

 

 

 

 

それから、事業の面でいいますと、事業の一部、これは特定の、例えばある会社でありますと、そのうちの半導体の事業でありますとか、あるいは自家発電を新たに今度やろうということでその部分だけですとか、その部分に関する財産を自己信託いたしまして、これを多数の投資家に受益権を販売してその部分に関する資金調達を行うということが考えられているわけであります。これのメリットは、事業自体は従前と同じように自己の下で行われるわけでございますので、従業員の地位の変更その他、そういう問題を避けられるというところに大きなメリットがあるわけであります。

それからまた、民事的な場面でございますが、身体障害あるいは知的障害をお持ちの方の親御さん等がこれを将来にわたってサポートしていくという場合に、第三者にこれをゆだねるために財産を信託するということももちろん考えられるわけでございますけれども、そのような適当な第三者というのがなかなか財産の規模あるいはケアの面で見いだせないという場合に自己信託をして、一定の財産は必ずこの子のために確保するということを実現できると、こういうメリットがございます。それほどコストを掛けずにそういう結果が得られるというところに期待が集まっているところでございます。

 

 

 

 

 

次に、目的信託でございますが、これもおっしゃるとおり、これまでの信託法では公益信託に関してしか認められなかったところでございますけれども、英米法ではこれも広く認められているところでございます。特に英米で古くから言われておりますのは、自分が死んだ後に自分の墓を管理するというような場合に、特定の受益者はいないわけでございますけれども、その墓の管理を受託者の方ですると、こういうことが言われております。あるいは、自分が亡くなった後にペットの面倒を見るというようなことも言われているわけでございます。イギリスでは相当盛んなようであります。
特徴は、おっしゃるとおり公益ではないけれども、しかしある目的があってそのために支出がされるというわけでございますので、例えばある大学の卒業生が財産を大学に寄附して、しかし特定のプロジェクトのためにこれを必ず用いてほしいというような場合に、その目的の拘束力を強めるためにこの目的信託をするというようなことが考えられるわけであります。

 

 

 

 

 

あるいは、ソフトウエアを開発した方がその著作権をお持ちなわけでございますけれども、その著作権者がこれを目的信託して、だれにでもオープンにこれを使ってもらいたいということを実現したいという場合に、自分が亡くなった後も自分の著作権者の承継者、相続人がそういうことを望まないというような場合にそれが実現できなくなるという危険がありますので、必ずオープンにするという場合にはこの信託というのも一つの有力な手段だということが言われているわけであります。
あるいは、経済団体の会員企業から拠出された金銭を信託財産といたしまして、以後優秀と認めたアイデアに対しまして奨励金を出すというような場合にもこれが使えるというように考えられているわけでございます。

 

 

 

 

 

○中川雅治君 今、新しい類型の信託の導入についてのニーズについて御説明をいただいたわけでございますが、このうち目的信託につきましては衆議院において修正案が付されております。すなわち、政府案では、そもそも目的信託は当分の間政令で定める法人を受託者としなければならないとされておりましたが、衆議院においては、別に法律で定める日までの間、信託事務を適正に処理するに足りる財産的基礎及び人的構成を有する者を受託者としなければならないというようにされております。

この修正によりまして、この規定の意味あるいは内容がより明確になったというふうに思いますが、こうした規定が設けられて受託者が限定されることとなった理由はどのようなものなのか、法務省にお伺いいたします。

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) 先ほども御説明申し上げましたとおり、目的信託は新しい制度でございまして、しかも受益者がいない、監督はこの場合に委託者がするということにはなっておりますが、なかなか目に見えにくいというところがございますのと、それから、これが脱税等に利用される、あるいは全く信用を置けない団体に財産を預けてしまって、以後財産がどういうように用いられるかどうかということが分かりにくくなるというような、いろんな危惧が示されたわけでございます。
そういう新しい制度の導入に伴う危惧というものを払拭するために、当分の間はこれを一定の信用できる受託者の下でしか利用できないようにしようというのが元々の附則の考え方でございます。

ただ、衆議院の御審議におきましては、その一定のというのがどのようなことかということをより明確にすべきだということでこのような修正がされますと同時に、当分の間というのは、当然この後公益信託についても御審議等がございますので、そういうこともにらんで期間が定められているというようなことも併せて考えて、より明確化されるという、そういう趣旨での修正がされたわけでございます。

したがいまして、そこの趣旨に特に基本的な変更はありませんで、どのような者でも受託者となり得るというところからくる弊害というのもある程度避けようという、こういう目的でこの規定が作られているわけでございます。

 

 

 

 

 

 

○中川雅治君 今回の信託法の改正におけるもう一つの大きなポイントといたしまして、受託者義務の合理化という点が挙げられるかと思います。
新しい法制度をつくるに当たっては、その時代時代に応じたニーズというものが存在するものと思います。もちろん、一口に法改正のニーズといいましても、その時々の社会情勢に応じて多種多様なものとなります。例えば、前述のように、信託法制定当時は悪質業者を取り締まり利用者を保護することが急務であったわけでございますが、現在では利用者保護を確保すると同時に、受託者義務を合理的な範囲内で柔軟に見直すことが望まれております。

 

 

 

 

このような法改正を行う社会全体から見たニーズ、必要性について、つまり今回の改正における受託者の義務の合理化、特に受託者の義務を軽減することも認めることについての必要性はどのような点にあったのかということでございます。また、このような法改正が受益者に対してどのようなメリットをもたらすものであるのかといったような観点から、法務省の御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(寺田逸郎君) 今委員の方から受託者の義務の柔軟化ということについて御指摘がございました。
大きく二つのポイントがございますが、一つは忠実義務の問題、もう一つは自己執行義務の問題でございます。この忠実義務はそもそも明文の規定は設けられておりませんでしたけれども、基本的に受託者というのは受益者のためを思って信託の事務を執行しなければいけないと、こういう趣旨のところでございますけれども、明文上ございませんでしたけれども規定上はあると同様の基本的な義務だという理解がされておりまして、非常に厳格な形で規定がされていたわけでございます。

 

 

 

 

 

これは、この信託法ができました当時に、この信託が必ずしも信託本来の目的で使われていなかったいろいろな歴史的経緯があるわけでございますが、その後、特に信託が、大臣からも説明がございましたとおり、事業者による営業信託が中心に発展してきた関係で、余り大きな問題点とはなっていなかったわけでございます。しかし、これから後、様々な民事的な場面でも信託が用いられるようになる、あるいはその事業者が用いるにしても今より非常に多彩な営業が行われるようになるということになりますと、この忠実義務が非常に硬直的であるということを懸念する声が非常に強かったわけでございます。
そこで、この信託法案では、それを一定の範囲で柔軟化いたしまして、信託行為の定めがある場合や事実の開示を受けて受益者が承認した場合のようにその例外を少し広げているわけでございます。
そういたしますと、いろいろな場面でそれに応じたこの忠実義務の定め方ができるわけでございますので、この規定というものは結果といたしましていろいろな信託に柔軟に対応できるというメリットが出てくるわけでございます。

 

 

 

 

 

そこで、この信託事務の処理のコストというものも下がりますし、それが反射的に受益者にとっても利益になると、こういうところがあろうかと思います。
もう一つの自己執行義務でございますが、これは現行法では、信託行為に定めがある場合又はやむを得ない事情がある場合に限って第三者に委託をすることができるということで、これも非常に硬直的な規定の仕方の一つの代表例として挙げられていたわけでございます。

 

 

 

 

現在では、非常にその事務が多彩でありまして、かつ専門化しているというところがございますので、必ずしも受託者が自分でこれをやらなくてもいい場面が多いのではないかと、専門業者に任せた方がいいんではないかというような意見が非常に強く出まして、そこで、この信託法案では、必ずしも定めがない場合であっても第三者に委託することが信託の目的に照らして相当であると、こういう場合にはこれを許容するということになっております。

 

 

 

 

これも同様に、具体的にいろいろの場面で合理的な解決ができるということによって受益者もその信託全体の運用を非常に高いレベルで満足することができると、費用、時間の点でこれがメリットが出てくると、こういうことが考えられるわけでございます。
○中川雅治君 今御答弁いただきましたとおり、今回の信託法の改正は、信託制度の合理化によって業者にとっての使い勝手を良くするということだけではなく、同時に、受益者の保護も図りつつ信託制度の発展を目指すという非常にバランスの取れた思想に基づいてつくられている制度というふうに評価をいたします。
しかし、受託者と受益者との関係は、理想的な、良好な関係ばかりではありませんで、個々のケースにおきましては受託者と受益者との関係が良好ではないケースも想定されるところであります。

信託法においても、受託者が何らの監督も受けないのであればひいては受益者が害されるという考え方を取っているからこそ、受益者が受託者を監督するために様々な規定を置いているんだろうというふうに思います。しかしながら、今後我が国が超高齢化社会を迎える中で、例えば高齢者あるいは障害者の方々の中には、受益者として受託者を十分に監督できる能力を有しない場合も出てくるのではないかというふうに考えられます。
このように受益者自身が受託者を監督できないようなケースにおいてはどのように受益者の保護が図られているのか、法務省の御見解を伺いたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) おっしゃるとおり、受託者というものが現実的には定型的であった時代と比べまして、これから先は様々な受託者が出てくるわけでございまして、受益者の能力いかんによってはその受託者を自分でコントロールすること、チェックすることができない場合も想定できるわけでございます。

そこで、信託法においては、この受益者の現実的な弱さというものを対応できるために、まず第一に、委託者が受託者の監督権限を有するというようなことも受益者に代わってすることができるというようなことも認めておりますし、また、受益者が全くそのような能力を欠くというようなことを想定いたしますと、全く別の第三者というものをこれを監督する者として想定いたしまして、その者に具体的な監督を行わせるということが適切だろうと、こう考えまして、信託監督人という制度を新たに置いております。

 

 

 

 

 

この信託監督人は、現行法の下では認められていない制度でございますけれども、特定の受益者が存在していても、その受益者が未成年、高齢者である場合に、この信託法上の権限を行使いたしまして受託者を監督すると、こういう制度でございます。
この信託監督人というのは、したがいまして、先ほど委員がおっしゃったような事情がありましたらこれが選任することができると、これはあらかじめ信託行為で決めておくこともできるわけでございます。

 

 

 

 

 

○中川雅治君 高齢者、障害者といった立場の弱い受益者についても信託法において保護が図られているというお答えでありました。
一方、信託については、私法たる信託法に加え、公法たる信託業法によっても受益者保護が図られているところであります。ここで、信託法と信託業法とは車の両輪のような関係にありまして、車の両輪のもう一つである信託業法についてお伺いをしたいわけでございますが、信託法が受託者義務の軽減を認める一方で、信託業法では受託者義務についてどのような取扱いとしているのでしょうか。
 

 

信託業法におきましては、業者は多数の委託者や受益者を相手に商売をするわけですから、委託者、受益者からのニーズも様々でありまして、受益者にとってみれば、受託者に法律上規定されたしっかりした義務を持って信託財産を管理運用してもらいたいというニーズもあるでしょうし、ある程度は緩和してもよいから低廉なコストで信託財産を管理運用してもらいたいというニーズまで、様々なものがあると思います。

こうした点も踏まえ、信託法において一般的に受託者の義務が合理化される中で、業者を規制する信託業法においてはどのような考え方に立って受託者の義務を規制しているのか、金融担当大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

○国務大臣(山本有二君) 現行の信託業法では、委託者及び受益者保護の観点から、受託者であります信託会社に対しまして善管注意義務、忠実義務等を課しております。
御指摘のように、今回の信託法案では、こうした受託者の義務につきまして、現行の規制を見直して合理化が図られたところでございます。しかしながら、信託業法改正案では、当事者間の合意による受託者義務の軽減を原則として認めないということとしております。信託法改正の趣旨を踏まえまして、受益者保護に問題がない限り受託者義務の合理化を図ることとしているわけでございます。したがいまして、信託業法改正案では軽減は認めておりません。

 

 

 

 

 

○中川雅治君 ありがとうございます。
一般的に、ある制度、今回でいえば新しい信託制度をつくるに当たっては、メリットとデメリットとの比較考量が重要だと思います。何か新しい制度をつくるに当たっては、我々の思いも付かない悪用方法があるのではないかという懸念が常に付きまとうわけでございますが、それをフォローしつつ、デメリットもカバーできるメリットがあるのであれば、そのような制度を創設することについて皆さん異議のあるものではないと思っております。

 

 

このように考えますと、今回導入されます新しい信託制度、とりわけ自己信託については、従来の信託制度には見られなかった委託者と受託者が同一の者となるという全くの新制度であります。こうした過去に例のない新制度の導入に当たっては、受益者保護のため慎重な制度設計が必要と考えます。
そこで、信託業法ではこの自己信託に対しまして受益者保護のためどのような方策が取られているのか、金融庁にお伺いしたいと思います。

 

 
○政府参考人(三國谷勝範君) お答え申し上げます。
多数の受益者を顧客といたしまして自己信託が行われます場合、事業者との間で情報量や交渉力に差が生じ得ることから、受益者の利益が害されるおそれもあると考えられるところでございます。このため、信託業法改正案におきましては、自己信託の受益権を多数の者が取得できる場合につきまして、業法上の登録を求めることとした上で、通常の信託会社と同様の行為規制、監督規制を課すこととしているところでございます。
また、自己信託は、委託者と受託者が同一であることによりまして、信託設定が適正に行われなかったり、あるいは信託財産の価額が過大に評価されるなどのおそれもありますことから、信託業法改正案におきましては、自己信託設定時に一定の項目について弁護士等の第三者がチェックすることを義務付けているところでございます。

 

 

 

 

○中川雅治君 今御答弁いただきましたように、自己信託に対しては濫用や不正な取扱いがなされないよう、各種の方策が準備されているとのことでございました。
しかし、自己信託につきましては、全く新しい制度であるだけに様々な懸念が表明されているところであります。特に、自分の財産を自分に信託するということになるわけでありますから、そのプロセスで何か不正な会計処理がなされるのではないか、また脱税に利用されるのではないかといったおそれがあるわけでございます。
まず、会計に関しては、ある会社が財産を他者に信託し、受益権を第三者に売却するなどして実質的な所有権が移転している場合、信託財産は当初の保有者である委託者のバランスシートからオフバランスされるのが原則であります。ところが、自己信託では、委託者と受託者が同一であるため、信託財産の所有権が移転していないにもかかわらずオフバランスされるため、不当な財産隠しに使われるのではないかとの問題があります。こうした会計上の問題点にはどう対応するのか、法務省及び金融庁に伺います。
続きまして、もう一つ。

 

 

 

 

 

 

一方、税制に関しましては、自己信託を行わない場合、法人段階で課税されるとともに、株主段階でも課税がなされるのが原則であります。しかし、信託については受託者の段階で法人課税されず受益者に対して課税されることとなっていることから、法人税を逃れるために企業が赤字部門を残し黒字部門を自己信託した場合、法人課税がなされず不当な租税回避に用いられることも考えられますが、このような税制上の問題点にはどのように対応していくのか、財務省の御見解を伺いたいと思います。
法務省、金融庁、財務省、それぞれ御答弁をお願いいたします。

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) この自己信託につきましては、今御指摘のありましたとおり、受益者保護あるいは委託者の債権者の保護と並びまして、会計、税制面での問題が指摘されるわけでございます。
会計面について申し上げますと、おっしゃるとおり、表面上は全く所有権の移転がないかのごとき見えるそういう自己信託についてどういう扱いをするかということでございますが、自己信託が行われたかどうかということは、これは公正証書その他の書面で確実にいつ行われたかということが分かるような仕組みになっておりますけれども、これを会計上どういう時点でオフバランスされたというふうに評価するかについては慎重な検討が必要かと思われます。

 

 

 

 

既に、民間団体であります企業会計基準委員会でこの会計面での検討を自己信託も含めてこの信託制度全体について行っておられると、そういうふうに伺っておりますので、私どももこの検討を見守ってまいりたい。また、全体といたしまして問題がないかについて、十分検討をさせていただきたいと考えております。
○政府参考人(三國谷勝範君) 会社が財産を信託いたしました場合、一般にその会社が当該財産に係ります信託受益権を第三者に売却等しないまま自ら保有する場合につきましては、信託財産につきまして貸借対照表からのオフバランスは認められませんが、信託受益権を第三者に売却等した場合にはオフバランスが認められることとなるところでございます。
委託者と受託者が同一である自己信託につきましても、その会計上の取扱いは通常の信託における取扱いと基本的に同様であると考えておりますが、自己信託という新たな制度に関する会計上の取扱いを明確化していくことが重要であると考えているところでございます。
こうした観点から、金融庁といたしましては、会計基準の設定主体である企業会計基準委員会に対しまして、自己信託を含む信託に関する会計処理基準の明確化を要請したところであります。これを受けまして企業会計基準委員会におきましては、十月二十四日でございますが、信託に関する会計処理基準につきまして検討を進めていくことを決定し、現在、その検討を開始しているところでございます。

企業会計基準委員会におきましては、信託に関します会計処理についての法律の施行に間に合うよう迅速に検討を進める意向と承知しておりますが、国会における御審議等も踏まえながら、適切な時期に結論を出していただけるものと考えているところでございます。

 

 

 

 

 

 

○副大臣(富田茂之君) 自己信託等を利用した租税回避の懸念が指摘されており、課税上適切に対応すべきものと考えております。中川先生御指摘の例も含めまして、自己信託等により会社同様の事業が行われる場合には、法人税が回避されることを防止するための対応が必要と考えております。

いずれにせよ、信託法に対応する税制の具体化につきましては、今後、政府・与党の税制プロセスにおいて検討を進めてまいりたいと考えております。

 

 

 

○中川雅治君 ありがとうございました。
今回の大変有意義な改正による副作用といいますか、あるいはしり抜けになるような事態が生じないように、これから更に詰めの作業に入ることと思いますので、その点の御検討、よろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

〔委員長退席、法務委員会理事松村龍二君着席〕

 

 

 

 

 

○大久保勉君 民主党・新緑風会の大久保勉でございます。
まず、自己信託と事業信託に関しまして、金融庁及び法務省に伺います。
会社が事業の一部を自己信託して多数の投資家に受益権を販売して資金調達を行うことは、金融機関、リース、信販、ノンバンク等すべての業種で可能であるか、このことに関して質問したいと思います。
例えば、銀行に関しまして自己信託を行った場合に、有価証券の引受行為として、金融商品取引法三十三条、いわゆる銀行の証券業務禁止に違反しないか、こういった点に関してまず質問します。

 

 

 

 

 

○副大臣(渡辺喜美君) 今回の改正に当たりましては、自己信託を行おうとする者は、当該信託の受益権を多数の者が取得できる場合に信託業法上の登録が求められております。この登録の要件として、特定の業種からの参入は制限しておりません。銀行等が自己信託を行うことも可能であります。

また、信託の受益権を販売する業務については、現行の信託業法では信託受益権販売業として規制されておりますが、これを銀行等が行うことも認められております。
この信託受益権販売業は、さきの通常国会で成立いたしました金融商品取引法の規制対象に統合されますが、銀行等が当該業務を行うことは引き続き可能であります。この点は、自己信託の受益権を販売する業務であっても同様でございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 より具体的に言いましたら、もし銀行が持っている株式、これを自己信託してそれを売ると。これは正に株式の引受行為と同じだと思います。また、銀行が持っている社債を自己信託して引き受けると、で、販売するということで、金商法三十三条のしり抜けにならないかという指摘です。御所見を伺いたいと思います。
○副大臣(渡辺喜美君) 金融商品取引法三十三条では、銀行、協同組織金融機関その他の金融機関は有価証券関連業務又は投資運用業を行ってはならないと、こういう規定がございますが、一方、例外規定も設けております。三十三条の二項におきまして、いろいろな例外規定の中で、信託法に規定する受益証券発行信託の受益証券あるいは信託の受益権などについて規定をしてございまして、金商法三十三条の証券業務の禁止規定の例外に当たるということでございます。

 

 

 

 

○大久保勉君 いや、今日は本当にいい話を聞きました。副大臣のリーダーシップで、つまり、銀行は堂々と株式を信託に入れて自己信託して販売することができると。これは非常に画期的なことです。是非実行をお願いします。
これでよろしいですね。

 

 

 

 

○政府参考人(三國谷勝範君) まず一般論を申し上げまして、銀行等が証券業務を行う場合につきましては、例えば、銀行等が融資の回収を行うために融資先に社債や株式を発行させて、これにより調達した資金を回収する場合など、利益相反の問題が生じやすいこと、それから、銀行等が社債や株式の発行を含めた企業の資金調達に直接に関与するとすれば影響力の問題もあること、こういった利益相反や優越的地位の濫用が懸念されるところでございます。
このため、金融商品取引法第三十三条、これは現行証券取引法第六十五条でございますが、これにつきましては、今副大臣が申し上げましたとおり、銀行等に対しまして証券業務を原則禁止としているところでございます。
その上で、証券取引法あるいは金融商品取引法におきましては、銀行が取り扱いましても弊害が小さいと考えられるものにつきましてはその取扱いを認めることとしておりまして、信託受益権につきましても、現行の信託業法において銀行等による取扱いが認められていることも踏まえまして、引き続きその取扱いを可能とすることとしているものでございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 非常に可能ということで理解したいんですが。
つまり、優越的地位の濫用がないものに関しては可能であるということですね。つまり、私が言いましたように、株式とか若しくは社債若しくは融資をそのまま自己信託して受益証券を販売する、こういったことはできますね。──いや、大臣の答弁を、政治家の答弁としてお願いします。これは非常に重要なことですから、副大臣の答弁をお願いします。
〔委員長代理松村龍二君退席、委員長着席〕

 

 

 

 

○委員長(山下栄一君) 大臣、いいですか。参考人に答えていただいた後、大臣、答えていただいてよろしいですか。三國谷総務企画局長。
○政府参考人(三國谷勝範君) やや技術的なところもございますが、銀行等が社債や株式を丸ごと自己信託して受益権を生み出すことができるかということにつきましては、規制の潜脱という御指摘もあったかもしれませんが、これにつきましては、投資信託及び投資法人に関する法律というのがございまして、この法律に基づき設定される証券投資信託、これにおきまして、信託財産を主として有価証券等に運用し、かつ受益権を分割して複数の者に取得させる、こういったことにつきましては、これは証券投資信託によることとされているところでございます。
したがいまして、丸ごとというような形につきましては、このような場合にはこの投資信託及び投資法人に関する法律、これとの兼ね合いが出てくるわけでございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 じゃ、副大臣の答弁をお願いします。
○委員長(山下栄一君) 副大臣。三國谷局長。
○政府参考人(三國谷勝範君) この法律に基づきましては、信託財産を主として有価証券等に運用し、かつ受益権を分割して複数の者に取得させることにつきましては、証券投資信託を除くほか、一般的に禁止されているところでございます。

 

 

 

 

○大久保勉君 これでよろしいですか。
と言いましたら、証券化ができなくなりますよ。つまり、運用しないということ。投資信託でしたら金融商品に幾度も幾度も運用すると、これが投資信託です。証券化というものは、もう最初から株式があります。それを販売するだけです。ですから、先ほどの答弁でしたら、この信託を使った証券が不可能になりますよ。それでもよろしいんでしょうか。

 
○政府参考人(三國谷勝範君) 受益証券につきましては、これは今回、信託を用いることによりまして、いわゆるこれが受益証券自体は有価証券として今後金融商品取引法の取扱いという形になっていくわけでございます。
今御指摘は、銀行等が社債や株式を丸ごと自己信託して受益権を売り出すと、このことにつきましては、投資信託及び投資法人に関する法律におきましてその有価証券への運用割合等において規制があるということでございます。

○大久保勉君 私の質問に答えてください。
ですから、一番最初の話でしたら、銀行が持っている株式若しくは社債、それを、例えばトヨタの株式があります。じゃ、金額が十億円相当、それを自己信託をしてその受益証券を売ることはできますか、できませんか。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(三國谷勝範君) これは投資信託の話になりますが、この規定につきましては、有価証券への投資運用業務に関しまして、悪質な業者により投資者に被害が生じることが多かったことを踏まえて整備されているものでございます。

御指摘のような、株式の社債等への運用ということではなくて、こういった株式、社債等の管理を目的として、これらを丸ごと信託し受益証券の発行を行うこと、このようなケースが投資信託法の規制に抵触するかどうかにつきましては、個別の事案に即しまして判断されるところがあるわけでございますが、自己信託を用いて行います場合には、自己信託は、委託者と受託者が同一の者であり、委託者が金銭を信託し受託者が当該金銭を充てて有価証券に投資運用すること、それから、委託者が有価証券を購入しこれを信託して受託者に管理させることとは実質的に同じとなりかねないことから、投資信託法上の規制

の潜脱が生じていないかにつきまして、これはそれぞれのケースに応じまして規制されることもあるということでございます。

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 ちょっとよく分かりませんが、つまりこの自己信託の問題に関してはまだ詰まってないということなんですね。つまり、金融商品取引法との関連若しくは信託業法との関連が詰まってませんから、一年間で本当に大丈夫なんですか。といいますのは、金融商品取引法の三十三条というのはいわゆる証取法六十五条、金融行政の根幹にわたるものですよ。そういったことに関して全く詰まってないんでしたら非常にゆゆしき問題ですよ。これを御指摘したいと思います。副大臣、答弁お願いします。
○委員長(山下栄一君) 副大臣ですね。
○大久保勉君 済みません、大臣の御所見を、統括として大臣の御所見、今後どうする方向かということでお願いします。山本大臣お願いします。

 

 

 

 

 

○委員長(山下栄一君) じゃ、渡辺副大臣答えていただいてから大臣お願いします。渡辺副大臣。
○副大臣(渡辺喜美君) 今国会で信託業法がお認めをいただけますと、その次の政省令、内閣府令の作成作業に掛かります。おおむね来年の夏を目途にそうした点の整備を行ってまいりたいと考えております。

○委員長(山下栄一君) 山本大臣、よろしいですか。

 

 

 

 

○国務大臣(山本有二君) 銀行の社債をまずは自己信託してそれを証券化して販売するというようなことがいわゆる投資、証券投資信託あるいは投資法上どういうような扱いになるかということの意味についてでありますが、先ほど三國谷局長も申し上げましたように、これは必ずしも一般法、特別法の関係にあるというよりも、個々のケースそれぞれを金融商品としてどういうような評価をしていくべきか、社債について非常に社債性の強いものであればやっぱり格付等についての評価もあり得ないわけでしょうし、そんなことを考えてきたときには、将来、これから煮詰めていかなければならない重要な問題であろうというように考えております。

 

 

 

 

すみれ
「一般法、特別法って絶対的な関係でもないんだ。」

 

 

 

 

 
○大久保勉君 二つ意見がありまして、一つは、決まっていないということですね。ただ、大臣はいわゆる銀証分離に関して非常に前向きな答弁をされたということで理解してもよろしいですか。じゃ、イエス、ノーでお願いします。

○国務大臣(山本有二君) 前向きか後ろ向きかというよりも、これから慎重に検討していきたいということに主眼を置いていただきたいと思います。

○大久保勉君 分かりました。じゃ、是非検討をお願いします。
続きまして、よく似た問題としまして、じゃ、貸金業者、信販会社、リース会社等が、委託者、受託者及び受益証券の販売者を兼ねて個人投資家から自己の保有する債券を使って自由にかつ小口で資金調達することが可能になります。銀行が個人から預金を吸収したり、証券会社から個人投資家に金融商品を販売したりするのと同様なことが解禁されることを意味します。事業信託の解禁は、つまり銀行とノンバンク、証券とノンバンクの垣根を事実上なくして金融の自由化を推し進めるという政府の意思の表れであると私は考えますが、そのことに関して大臣の御所見を承りたく思います。

 

 

 

 

 

 

○国務大臣(山本有二君) まずは、信託業法上、信託会社が預金類似の性格を持つ元本補てん商品を取り扱うことは禁止されております。こうした取扱いは自己信託の場合も同様の取扱いでございますので、禁止というように御理解いただきたいと思います。

また、受益権の販売につきましては、現行信託業法上も信託受益権販売業者として規制されておるわけでございまして、貸金業やリース業者等もこれを業として行う場合には登録を得た上で行うこととされておりますけれども、このような取扱いは信託業法が改正された後も変わらないものでございます。

いずれにいたしましても、今回の信託業法の改正は信託法の改正に伴う所要の改正を行うものでありまして、既存の金融の業態の在り方を見直す趣旨ではないわけでございまして、大久保委員さんの御指摘のように、政府が何らかの意図を持って、あるいは意思を持って実質的に金融の自由化を積極的に進めるというような評価よりも、むしろ信託法を現代的に多様性に向けて改正したことによって信託業法を反射的に改正しているという、そういう作業の表れではないかというように考えております。

 

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 いや、今日の委員会というのは連合審査ということで、法務部門と財政金融部門の連合審査です。やはりこの連合審査をやってよかったと思うんですね。つまり、信託法の改正なんですが、実は金融に対して極めて重要な影響力があるということです。ですから、こっちの、金融に対してどういうふうな影響があるか、若しくは投資家保護の観点でこの法案を議論しないと大変なことになるということを御指摘したいんです。

 

 

 

大臣の答弁で、一つ、ノンバンクが証券販売を自由にできると、これは事実上イエスという回答だったと思うんです。つまり、ノンバンクが自己信託をして、かつ業としてやりますから、信託として登録しましたら自由に販売できますと。これは大きい改正だと理解されます。
二点目、よく分からなかったんですが、信託に関して、元本保証の商品は販売できないということをおっしゃったと思いますが、そこに関してもう一度確認したいと思います。

○国務大臣(山本有二君) 信託会社が預金類似の元本補てん商品を行うことは禁止されると。そこで、もう少し言いますれば、これは銀行に、預金取扱金融機関という意味での信託兼営銀行というものであれば、これは認められるわけでありますが、一般的な信託会社がこのように元本補てん商品を扱うということは禁じられております。
○大久保勉君 もう少し細かい話をしますと、じゃ、その信託に銀行が保証していたら販売できるんですか、一点目。二点目は、銀行の発行しているCDを担保にして自己信託をした商品を販売することはできますか。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(三國谷勝範君) 信託兼営銀行につきましては、実質的に預金代替的な性格のところもございまして、その信託の元本補てんを行うことが認められて、行うことの商品も認められているところでございます。具体的には貸付信託のビッグと称されるようなものがこういったものに該当しているところでございますが、一般的に信託会社がこういった元本補てんをすることにつきましては禁止されているところでございます。
○大久保勉君 済みません、最初はできますということですけど、その後は禁止されていますということです。もう少し明確にお願いします。
○政府参考人(三國谷勝範君) 信託兼営銀行の場合には、この場合には信託の元本補てんを行うことが認められております。これに基づきまして、例えば貸付信託などにおきましてこのような商品がございます。ただ、信託会社一般ということに、信託業法上はそのような制度はございません。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 分かりました。
細かい議論は飛ばしまして、ただ、一つだけ重要なことは、ノンバンクが自己信託をして、小口で販売できますから、もし貸金業者が貸出債権を一万円単位でどんどんどんどん売っていくということも可能になる制度なんです。

 

 
じゃ、これでもし社会的に貸金業者をある程度コントロールしたいと。じゃ、銀行に言って、これまででしたら銀行に言いまして貸出し規制とか、そういうこともできましたが、事実上はそういったものはしり抜けになります。こういうことでよろしいんですね。

○政府参考人(三國谷勝範君) 信託会社につきましては、信託業法及びこれからは販売の局面でございますと金融商品取引業の規制が及ぶことになるわけでございます。仮にこれが自己信託ということでございますと、これは多数の者、ここにそういった委託者及び受益者を相手方とする場合には今回信託業法の対象とすることとしておりまして、その場合には信託会社と同様の規制が適用されるところとなるところでございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 ということは、信託会社あるいは信託銀行として規制されますから、元々その会社が貸金業をやっていようがリース業をやっていようが関係ないということですね。
実際に法律の立て付けとしてはできないと私は読み込みましたが、そのことでいいかどうかの確認をもう一度お願いします。
○政府参考人(三國谷勝範君) これまで信託につきましては、信託会社という形で、その業はそこの信託会社が行っていたわけでございます。
今回の改正におきまして、自己信託というものが制度としてでき上がりました。これに対しまして、この自己信託のうち多数の者、多数の受益者を相手とする場合には、これはやはり信託業法の規制を及ぼすこととしておりまして、その場合には、その信託業務につきましては信託業法におきまして同じ行為規制あるいは監督規制等が掛かるということでございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 もう繰り返しになりますが、基本的には信託業者としてこういう規制が掛かりますから、貸金業者、おまえは貸金業者だから駄目だということは言えないということですね。
じゃ、次に行きます。

次に、事業信託は会社法上の会社分割ではなく事業譲渡という説明を実際受けました。事業信託は株主総会の議決により承認を必要ではないという理解でいいかということです。つまり、会社分割と事業譲渡の違いといいますのは、事業譲渡の場合は自己資本の一〇%以内でしたら株主総会の議決が要りません。ですから、非常に経営者の自由に会社財産を分割若しくは譲渡できます。そういったものが受益証券として一般の投資家に販売が可能になる制度だという理解を確認したく思います。
じゃ、まずこの理解に対して正しいか正しくないか、答弁お願いします。

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) まず、信託一般の問題として申し上げますと、おっしゃる事業信託というのは、事業として一固まりのものが積極財産の一部を信託するということにほかならないわけでありますけれども、これを会社が行う場合には、会社法の四百六十七条一項二号の、事業の重要な一部の譲渡に該当する場合には株主総会の特別決議が必要だということになるわけでございまして、これは自己信託であろうが一般の信託であろうが同様でございます。ただ、
この事業の重要な一部に当たるかどうかということは、これは量的、質的双方の面で判断される解釈事項でございまして、一般的には、ただいま委員のおっしゃいますとおり、売上利益、従業員数等いろいろ問題になりますけれども、総合的に見て、事業全体の一〇%程度というものを基準にいたしまして、それを下回れば重要と解されない、こういうのが一般の解釈でございます。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 分かりました。
私が危惧しますのは、例えばトヨタとかそういった会社でしたら事業の規模も大きいです。ですから、何千億という工場が自己信託かつ事業信託で受益証券となり、それを売買できるという状況ですから、非常に社会的には大きい部分があると思います。
じゃ、もしその受益証券の価格が適正じゃない、つまり実質価値に比べて極めて安いとか高いということになりましたら、資本市場の混乱になります。また、元々、トヨタ、もしトヨタとしましたら、トヨタの既存の株主にとりまして、その事業を安く売ったとしましたら、株主にとって多大な損失になります。この辺りに関して検証をしたいと思います。
じゃ、事業信託をする場合には、その前の、基になります自己信託等の場合に弁護士等の第三者のオピニオンをもらうことになっているということでございますが、弁護士等の意味を教えてください。

○政府参考人(三國谷勝範君) 信託業法で、自己信託をする場合にはその価格設定等につきまして第三者がチェックすると、その脈絡でございますれば、弁護士でございますとかあるいは公認会計士等、そういったチェックを適正にできる方をこれから、そういった方々を想定しているところでございます。

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 弁護士だけでもいいんですか。質問します。

○政府参考人(三國谷勝範君) そのように現在考えております。
○大久保勉君 じゃ、これは委員の方に質問したいんですけど、弁護士の方がいらっしゃいますが、トヨタの例えばある工場、福岡県にも工場がありますけど、その工場を自己信託、事業信託で売却したいけど、これが十億だと言われた場合に、それが正しいか正しくないか鑑定できるんでしょうか。
もう一度確認しますが、弁護士で本当にいいんでしょうか。政府にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 難しいね。
自己信託は、委託者と受託者とが同一人となる信託であるため、まず信託設定が適切に行われないこと、まず、もう一つは信託財産の価格が過大に評価されること、これらから受益者が害されるおそれがございます。そういう弊害にさらされないように、信託業法では自己信託を行う者が多数者を相手方とする場合には、信託設定が適切に行われたか等につきまして第三者がチェックするとしたものでございます。

 

 

 

 

第三者による調査を行う主体としては、十分な調査能力があること、あるいは適切な調査遂行を確保できる者であること、これらが必要であると考えておりまして、具体的には弁護士や公認会計士などとすることを予定しているわけでございます。

大久保委員さんの御指摘のように、マーケットにおける適正価格等で混乱を、もし間違えば混乱を生じさせてしまいはしないかというそういう問題については、それは一つの局面ではおそれなしとはしないわけでございますが、この場合における自己信託におけるいわゆる第三者チェック、フェアネスオピニオンというものは、公正さ、社会的に判断しておおよそ公正に行われるだろうというそういうような安心感みたいなところの大きな基準であろうというように考えておりまして、価格の適正にまで踏み込む必要のない場面でのこの第三者という意味におきましては、弁護士ということだけで私は十分可能であろうというように思っております。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 端的に言いまして、じゃ金額基準とか重要性の基準というのを是非政省令でつくるべきだと思います。つまり、ある一定、例えば一億円以上でしたら、その受益信託を多数の投資家に売る場合には、例えば公認会計士、証券会社等からフェアネスオピニオンをもらうことを条件とすると、つまり弁護士アンド公認会計士、弁護士アンド証券会社と、こういったものが是非必要じゃないかと指摘しますが、是非御検討をお願いします。この点、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 大きな商品、大量に販売される商品におけるマーケットへの影響というのは確かに大きなわけでありまして、しかし、その場合における責任当事者という、自己信託したあるいは証券化した人というのは、言わば企業の利潤追求責任やあるいはガバナビリティーを問われるわけでありまして、業務の健全性や財務の健全性を考えるときにおのずからそこは襟が正され、またそうした作業が行われるのではないかというように思っておりまして、今回の自己信託における要件にそこを、証券会社の方までの手を煩わせるということが実際実務上過度な要件を課してしまわないかということについてやや懸念もございますので、今後、先生の意見も踏まえて検討させていただきたいというように思います。

 

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 分かりました。
やはりここは投資家保護という観点も必要です。特に、金融庁はある意味ではよくやっていると思います。金融商品取引法ということで、投資家保護ということできっちりやっていますから、それに平仄を合わせまして、投資家保護若しくは関係者の平等ということを是非やってもらいたいと思います。
いわゆる自己信託といいますのは、経営者が自由にできることです。ですから、この法律案といいますのは、柔軟化、自由化を助けます。じゃ、だれにとって自由化といいましたら、経営者です。それに対して、被害を受ける可能性がある株主、取引先若しくは従業員、いわゆる労働者、この権利を見ていく必要があると思います。
じゃ、これに関連しまして、事業信託の場合はいわゆる営業譲渡と同じですから、雇用契約はどういうふうになるんでしょうか。御質問いたします。

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) 一般論で申し上げますけれども、事業譲渡をする場合に、基本的には、一般の信託でありますと、その事業自体が委託者から受託者に移るわけであります。そういたしますと、労働契約について、概念的なことを申し上げますが、甲会社の従業員が受託者となった乙の会社で、今度別の会社の事業に従事するということになりますので、従業員の転籍の問題があります。これは、転籍は労働契約を合意に解約して新しく労働契約を結ぶということにほかなりませんので、個別の労働者の承諾が必要になるわけでございます。また、これを出向だと見られる場合には、籍は変わりませんが、やはり個別の承諾、必要とはならないにしても、労働者の事前の包括的な同意、あるいは就業規則、労働協約等の根拠を必要とするというのが一般的な解釈であろうかと思います。
これに対しまして、自己信託の場合には、その者の働き場所、働く対象、つまり雇用主というものに全く変化がございませんので、これは以上のような手続は全く必要ないということになろうかと考えております。

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 非常に重要なことは、事業信託といいましても、自己信託という場合と信託銀行等に委託して事業信託をする場合は全く違うと。つまり、後者、信託銀行を使った事業信託に関しては、個別の契約を全部手直しして、労働契約であったり若しくは取引先との契約を全部修正する必要があるということだと説明されました。一方で、自己信託に関してはその必要がないと。ということは、自己信託がどれだけ問題を含んでいるかということを端的に言っていると思うんです。
といいますのは、知らないところで自己信託をされて事業信託をされた場合に、気が付いたら別の法律関係になっている可能性があるんです。例えば労働者雇用関係でしたら、年金とか若しくはいろんな種々の保険とかありますが、若しくは労働行為によって生み出したものはどこに帰属するかということなんです。

この辺りに関してもう少しきっちり詰める必要があると思いますが、ここは通告しておりませんが、もし御意見があったら法務大臣、御所見を、決意を込めて法務大臣の意見を聞きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) ちょっと大臣の前提として申し上げるわけでございますけれども、さっき少し自己信託について説明が短かったかもしれませんが、自己信託の場合には、確かに新たに受益者というのが登場するわけでございますけれども、雇用主とそこで働いている方の関係は全く変わりがないわけでございます。ですから、ある日突然、その自己信託に気付いて、さて、じゃ労働者としてはどういう地位に変わったかといいますと、労働者としての地位は全く変更がないわけでございますので、もちろん、特別法の問題はあり得る可能性はありますけれども、法律関係自体は基本的にそのような配慮を必要としないものであると考えているわけでございます。

 

 

 

 

○大久保勉君 是非とも、後で受益証券の、いわゆる投資家自身が変わりまして、第三者になりまして、もしかしたら解雇されるとか、いわゆる日本の労働契約といいますのは必ずしも契約書がないというケースもあります、慣行がありますから。どうしてもこの事業体は生産性が低いと、本来、大企業だったらあり得なかったのに、生産性が低いから、じゃ解雇しましょうと。じゃ、その事業信託の対象になった労働者が解雇されるということになり得ると思うんですよね。その辺りに関して、やはり事業信託をする前と全く同じかというのは若干疑問があります。
この辺り、是非、大臣の方でリーダーシップを持って詰めてもらいたいなと思います。

 

 

 

 

○国務大臣(長勢甚遠君) 事業信託をしたからといって、信託をした会社の方々の労働関係が自動的に何らかの形で変わってしまうということは正直言って生じないのではないかと。当然、その労働者の同意なりあってそういうことが起こることはあり得るでしょうけれども、ということではないかと思いますが、どういう問題があるかないかを更に精査する必要があれば精査をいたします。

○大久保勉君 じゃ、具体的に例示しますと、じゃ、先ほどトヨタということを言いましたけれども、トヨタのある工場を事業信託しましたと、自己信託で事業信託をしました。その生み出す価値を受益証券としてある投資家に売りましたと。そうしたら、一年、二年、三年たつうちに非常に生産性が悪くて、本当だったら利回りとして一〇%をもらえると思ったら、ほとんど十分の一しか収入が来ないと。こんな事業信託は困るということで、何とかリストラをしようと、こういった圧力があったとしたら、それに対してどうなります。こういった問題があり得るんじゃないかということで、想像で聞いています。
じゃ、続きまして、受益証券の有価証券化ということに関して金融庁に質問します。非常に技術的な話ですが、しばらく辛抱してください。辛抱をお願いします。

まず、受益権が株式や社債と同様に有価証券として取扱いされることになるが、その場合、銀行が受益証券に投資をした場合、自己資本規制上のリスクウエートはどうなるか。

例示しますと、例えば、リスクウエートゼロの国債を担保にした受益証券を持った場合、二番目はリスクウエート一〇〇%の事業債を持った場合、三番目は国債と事業債、つまりゼロ%と一〇〇%のそれぞれの債券を半分ずつ担保にした受益証券を持った場合はどのようになりますか、御所見を伺いたいと思います。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(佐藤隆文君) 銀行が信託受益権等を保有する場合の自己資本比率規制上の取扱いでございますが、トレーディング勘定で保有する場合と銀行勘定で保有する場合があろうかと思いますが、まずトレーディング勘定で保有する場合につきましては、銀行に対する自己資本比率規制のうち市場リスク規制が適用になるということでございますが、そのうち個別リスクにつきましては、保有している債権等の格付ないし残存期間に応じて〇・二五%ないし八・〇%の所要自己資本が付加されるということでございます。

ただし、来年三月末から実施されますバーゼル2におきましては、外部格付でシングルB格以下の格付が付与された資産については、今の八・〇という上限が一二・〇まで上がるということでございます。
一方、銀行勘定で保有する場合でございますが、自己資本比率規制上は信用リスクの計測対象となります。銀行が信託受益権を保有した場合、原則として当該信託受益権を構成する個々の資産ごとのリスクウエートを反映した所要自己資本額が計算されるということでございます。先ほど例示をいただきました国債と事業債の組合せでございますけれども、この場合であれば、国債の場合はリスクウエートゼロ、それから事業債の場合はリスクウエート一〇〇ということでございますので、五〇、五〇であればその半分ずつといった計算になるということでございます。

 

 

 

 

なお、来年三月末から実施されますバーゼル2の標準的手法におきましては、信託受益権の裏付けとなっている資産ごとの格付に応じたより細分化されたリスクウエートによって今の所要自己資本額が計算されるということで、例えばトリプルAからダブルA格の場合にはリスクウエート二〇%ということでございますし、一番低いB格、シングルB以下の場合には一五〇%、この範囲内で格付に応じてリスクウエートが変化すると、こういう枠組みになっております。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 整理をしたいのは、いわゆる直接こういった社債を持った場合も、いわゆる信託にして受益証券を持った場合も全く一緒である、いわゆるパススルー性があるということで理解してもよろしいでしょうか。もう一度確認のため質問します。
○政府参考人(佐藤隆文君) 銀行勘定につきましては、おっしゃるとおりでございます。

○大久保勉君 ありがとうございます。
じゃ、次に証券会社に関して質問しますが、一年以内の保有期間で、かつトレーディング目的で企業向け融資を持つ場合、二番目は融資を信託して有価証券である受益証券を持つ場合、三番目、同一企業の社債を持つ場合では、証券会社の自己資本規制上の違いはありますか。

 

 

 

 

 

○政府参考人(佐藤隆文君) 証券会社に対します自己資本規制におきましては、トレーディング目的で保有する資産については市場リスク相当額を計測することが求められております。
市場リスク相当額の計測におきまして、今御指摘いただきました、一つ目、企業向け融資を持つ場合、二つ目、融資を信託して有価証券である受益権を持つ場合、三つ目、同一企業の社債を持つ場合、この三つのケースにおいて、ここの所要自己資本の計算において制度的に異なる取扱いはしていないところでございます。例えば、投資適格の格付が付与されている場合には残存期間に応じまして〇・二五%から一・六%の所要自己資本が求められると、他方、投資不適格あるいは無格付の債券等の場合には一律八%の所要自己資本が必要となると、こういう枠組みになっておりまして、したがいまして、お示しいただきました三つのケースにおいて、当該資産に係る格付等が同一であれば、所要自己資本は同等となるということでございます。
ただし、現状におきましては、企業向け融資あるいは信託受益権に外部格付が付与されるということはまれでございますので、その結果として、これらを保有する場合には社債の場合よりも所要自己資本が高くなるケースが多いというふうに考えております。
○大久保勉君 先ほど、最後の指摘に対しまして、外部格付が付いている場合と付いてない場合、例えば一例でいいますと、三菱商事が発行した債券には格付が付いているケースがあります。三菱商事が借りた融資に関しては外部の格付は付いておりません。ただ、信用リスクという観点では全く同一でありますから、いわゆる外部格付が付いたというみなし格付という形で考えてもいいんじゃないかと私は思いますが、是非御答弁をお願いします。
○政府参考人(佐藤隆文君) 現行制度の下におきましては、委員御指摘のとおり、証券会社の自己資本規制の市場リスク相当額の計算において参照をする格付というのは、当該対象となる債券そのものの格付でございまして、発行体の格付を参照する枠組みにはなっていないということでございます。したがって、貸出債権を保有している場合には、貸出債権自体に格付がない場合が一般的であるために、借り手企業自身あるいは当該企業の発行する社債に格付がある場合であっても、証券会社の自己資本規制上は無格付として扱われるということでございます。
他方、優良企業の発行する社債には格付が付与されていることが一般的でございますので、格付がない場合に比べて所要自己資本が軽減されるということになります。この結果、金融資産の形態が貸出債権であるか社債であるかで所要自己資本に差が生じることになるというのは御指摘のとおりだろうと思います。
金融商品自体の格付の有無によって所要自己資本が異なること自体は、例えば一般に貸出債権というのは相対での取引というのがベースにありますので、言わば取引の情報開示の程度に差がある、あるいは貸出債権の流動性が現状においては必ずしも高うございませんので、格付を付与するニーズというのも必ずしも高くないと、こういった現状があるわけでございますので、こういった現状におきましてはおおむね実態にマッチした扱いではないかというふうに思います。
ただし、委員御指摘のとおり、同一のリスクプロファイルのものについては規制上も同じように扱うという原則は大事なことだろうと思っております。したがいまして、貸出債権、セカンダリーマーケットを含めたローン市場における取引であるとか、あるいは流動性の状況であるとか、あるいは貸出債権のプライシングの透明性の状況と、こんな事柄につきましては、格付付与の定着状況を含めて今後とも注視をしてまいりたいと思っております。

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 前向きな答弁ありがとうございます。
実際に指摘したかったのは、この信託法が改正されることによりまして、簡単に受益証券として、それも有価証券としてみなされますから、融資と社債の違いは非常に少なくなります。垣根がどんどんどんどん下がっていきますから、これまでの流動性の観点から、融資と社債は違うよということはなかなか説明できなくなりますから、より実態に即した金融行政をお願いしたいということです。

じゃ、続きまして、受益証券が有価証券になった場合は広く流通することが考えられる、さっき指摘したとおりです。その場合に、受益証券の投資家に対する開示はどのようになるのか、また有価証券の開示において、いわゆる金商法です、公募と私募の区別がありますが、この場合、受益証券の場合も全く同様かどうかに関して質問します。
○政府参考人(三國谷勝範君) 今回の法案、お認めいただきました際には、信託法に規定いたします受益証券発行信託の受益証券、これは金融商品取引法上の有価証券として位置付けられまして、他の有価証券と同様、金融商品取引法上の開示規制の対象となるものでございます。

公募、私募の区別につきましても、株券、社債券などの場合と同様でございまして、受益証券につきまして五十名以上を相手方として募集又は売出しを行います場合には、当該受益証券に関する情報を記載した有価証券届出書の提出が義務付けられまして、その後、継続的に有価証券報告書の提出が義務付けられることとなるわけでございます。

また、これらの開示書類は、公衆縦覧に供されまして、投資家に開示されることとなるものでございます。
○大久保勉君 ちょっと確認のために確認したいんですが、五十名以上の募集ですか、それとも投資家が五十名ということですか。
○政府参考人(三國谷勝範君) そのとおりでございます。募集でございます。
○大久保勉君 分かりました。募集勧誘行為ですから、実際に投資家にならなくても声を掛けるだけでいいということですね。

 

 

 

 

 

○政府参考人(三國谷勝範君) 募集という言葉の意味、ちょっと正確に申し上げますと、勧誘者数ということでございます。失礼しました。
○大久保勉君 非常に勧誘という行為は重要なんですね。実際に投資家一人であっても、五十人に声掛けて、結果的に一人であったとしましてもこれは公募債になりますから、ちゃんとした開示が必要だということなんです。ただ、実際に五十人である、ないというのを証明するのは非常に難しいんです。
じゃ、具体的に、受益証券に関して質問します。
受益証券が証券化の指標として非常に多く使われております。じゃ、その場合に、具体的に投資家、平均投資家の人数は何人でしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 御指摘が、現在の信託銀行が受託している信託、こういったものにつきましてどれだけの受益者数がいるかと、こういうお尋ねでございますと、この平均人数を出すということはなかなか困難でございますが、主要な信託銀行が受託しております債権流動化スキーム、ここにおきます受益者の平均人数、これは一回当たり三人から四人程度となっていると承知しております。

 

 

 

 

 

○大久保勉君 一回当たり三人から四人ということは、ほとんどのやつは私募債として扱われていますから、いわゆる開示が十分じゃないということなんですね。ですから、逆に言ったら、今回の改正で、自己信託を含めまして簡単に受益証券を作ることができます。あえて公募にせずに規制を逃れたいということでしたら、四十九人以下しか声を掛けなくて、投資家も五、六人と、こういうケースになります。ただ、実際、こういったケースで取引、今の取引で考えましたら九〇%から九五%はこれで該当すると思うんですね。ですから、事実上はしり抜けになるんじゃないかという懸念がありますが、このことに対して金融庁の御所見を伺いたく思います。

 

 

 

 

 

○副大臣(渡辺喜美君) 委員が今御指摘をされたようなことについても想定をいたしております。このような規制の対象としましては、一回の自己信託を行い多数の者が受益権を取得する場合はもとよりでございますが、例えば、個々の信託行為の内容を勘案し、同一内容の自己信託を繰り返し、これら複数の信託の受益者を合計すると多数の受益者が生じることになる場合、第二に、信託受益権の分割が可能であり、その受益権を多数の者が取得することができるような場合、これらについても実質的には多数の者が受益権を取得することができる場合として登録が必要であると考えております。
したがって、今回の改正により、一回当たりの受益者が数人である場合であっても、実質的に多数の者が受益権を取得できる場合には信託業法が適用され、登録が必要になると考えております。

なお、自己信託につきまして、改正信託業法の登録が必要となる基準は政令で定めることとされておりますが、一定の有価証券について公募、私募、分ける基準を五十人としております証取法の例も参考にしつつ、信託業法の規制対象が適切な範囲となるよう検討してまいります。
○大久保勉君 ありがとうございました。
いわゆる反復継続を含めて五十人以上になるおそれがありましたら、信託業法としても適用を受けますし、また金商法、いわゆる証取法も適用を受けるという理解でいいと思いますが、一つ、この場合、この適用を厳密にやりましたら、これは通告しておりませんが、村上ファンド、これは投資家が五十人以上いて、かつ反復継続して、かつ勧誘はそれ以上になっている可能性がありますから、これも非常に公募として規制すべきじゃなかったのかなという気がしますが、これは通告しておりませんから質問はいたしません。厳格な適用をお願いします。
じゃ、もしここに関して何か御意見がございましたら答弁をお願いします。
○副大臣(渡辺喜美君) 一般的な話でございますが、五十人以上の者に勧誘しましたが結果的に受益者数が五十人未満となったような場合でございますが、この場合、金融商品取引法上の公募には当たりますが、信託業法の登録は必要かという問題がございます。
一般的に自己信託を行う者が多数の受益者を顧客として事業を行う場合には、当該事業者と多数の顧客との間には情報量や交渉力において差が生じること、第二に、信託は信託財産を受託者が自己名義で管理運用するという特質があり、事業者側に特に高い信頼性が求められること、これらのことから、信託の受益権を多数の者が取得できる場合には一定の要件を定めた上で信託業法上の登録を求めることといたしております。

 

 

 

 

 

仮に五十人以上の投資家に対して受益権の取得の勧誘を行い、金商法上の公募に該当する場合であっても、実際に受益権を取得した者が少数である場合には信託財産の管理運用に関し当該事業者と顧客との間には大きな差は生じないと考えられることから、信託業法上の登録を求める必要はないものと考えております。

なお、このような、商品取引法上の公募には該当するが信託業法上の登録は不要という場合においても、第一に、受益権の取得の勧誘時における情報提供がなされることによる投資家保護、第二に、信託法に従い自己信託をした者が貸借対照表、損益計算書等の帳簿を作成し、これを受益者が閲覧、謄写すること等によって受益者保護が図られることになると考えております。

 

 

 

 

○大久保勉君 ありがとうございました。
じゃ続きまして、時間が押してまいりましたので次に行きたいと思います。
今度の質問は、年金と信託に関しまして厚生労働省及び金融庁に質問したいと思います。

一般国民におきましては、信託といいましても余りなじみがないと思います。しかし、多くのサラリーマンは、加入しています厚生年金基金等の資金の大半は信託銀行や投資顧問により運用されており、この信託法との深い関係が実はあるんです。そこで、年金運用の実務に関して、信託業務の実態と改善点を議論したいと思います。

 

 
すみれ
「厚生年金基金、か。」

 

 

 

 

まず一点目、確定給付企業年金等の執行理事は、単独運用指定金銭信託、いわゆる指定単とか特定金銭信託という形で信託銀行や投資顧問業者に運用を委託しております。資金運用を委託するに当たり、執行理事、これは一番、執行理事、二番、信託銀行と投資顧問業者は年金受給者等の年金契約者に対してどのような責任を有しているのか。

アメリカにおきましては、一九七四年米国従業員退職所得保障法、いわゆるERISA法というのが制定されておりまして、プルーデントマン・ルールというような責任があります。
具体的にどういうものかといいますと、読み上げますと、これはアメリカの一八三〇年の判決なんですが、非常に有名なものです。投資者たる信託受託者に要求されることは、誠実に行動し、そして健全な思慮深さをもって行動しなければならないことである、そして信託受託者はプルーデントであり、慎重であり、知的である人間が、投機の観点からではなく、むしろ投資された資本の安全性と収益を考慮して永続的な資金運営を行う場合にどのような職務を遂行するであろうかということを考えなければならないと。非常に厳しいものであります。

じゃ、日本の場合、こういった運用責任はあるのか、このことに関して御質問いたします。金融庁及び厚生労働省にお願いします。

 

 

 

 

 

○政府参考人(間杉純君) 確定給付企業年金などの理事等の関係者が受給者に対してどういうふうな責務を負っているかというふうなことについてのお尋ねでございます。
まず、確定給付企業年金などの基金は、まず基本的に労使を代表とする理事会で運用に関する意思決定が行われるということになってございます。したがいまして、資産運用に携わる者は、この基金の運営を通じまして、またこの理事会という組織を通じまして年金の加入者あるいは受給者に対して責任を果たす、こういうふうな一定の仕組みが組み上がってございます。

まず、基金の理事でございますが、これは基金に対して、御指摘がありましたような善管注意義務、それから忠実義務を負うというふうなことで、具体的に申し上げますと、基金の運用資金全体としての収益率あるいはリスクをどういうふうに考えるか、受託機関を選定する際にどういうふうな基準で行うか、あるいはその評価をどうするかといったことにつきまして管理運用業務にかなりの精通性というふうなものが求められているというふうなことでございます。それからまた、忠実義務につきましても、これは先ほどプルーデント・ルールをお引きになりましたけれども、理事は基金のために、専ら基金のために忠実に職務を遂行しなければならないというふうな厳しいルールが定まってございます。
また、信託銀行あるいは投資顧問業者などの運用受託機関につきましても、それぞれの法律に基づきまして、委託者でございます基金に対しまして同じような善管注意義務、それから忠実義務を負うというふうなことでございます。

これらのいわゆる企業年金におきます様々な義務、この体系は五年前の確定給付企業年金法の制定によって統一的な枠組みの整備がなされたものでございまして、その際、御紹介がございましたERISA法のプルーデントマン・ルールなども十分参考にさせていただきながらこういった仕組みをつくったということでございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(三國谷勝範君) 信託銀行でございますが、信託銀行は委託者である年金基金との間で年金信託契約を締結いたしまして、信託されました資産の管理運用を行います。この際、兼営法に基づきまして善管注意義務及び忠実義務を負うとされているところでございます。
具体的には、善良な管理者に求められる程度の注意義務をもって年金資産の管理運用を行うこと、それから受益者である年金契約者に忠実に信託業務を行わなければならないこととされておりまして、自己と信託財産との間の取引が原則として禁止されるなどの義務を負うとされているところでございます。

また、年金との間で投資一任契約などを締結いたしました場合にも、この運用を行う業者につきましては忠実義務が課されているわけでございます。
こういった投資顧問業法を統合する金融商品取引法の下におきましても、契約の相手方への忠実義務、善管注意義務や自己との取引等を原則禁止する規定など、各種の受託保護規定が整備されているところでございます。
○大久保勉君 ありがとうございます。
じゃ、より具体的に議論していきます。
確定給付型年金は受託者に対して超長期の年金債務を持っております。平均的な債務の残存期間、いわゆる債務のデュレーションというのは何年でしょうか、端的にお願いします。

 

 

 

 

 

○政府参考人(間杉純君) お尋ねのございました確定給付型の年金制度におきますデュレーション。物の考え方といたしましては、加入者とそれから受給者につきまして実際の給付というのは毎年毎年出るわけでございますけれども、利回り等一定の前提を置きまして、何年後に一括して払うことと同値であるか同等であるかというふうな、言わば年金給付の仮想の山を想定をするというふうなもので、それが何年後に来るかというふうな御趣旨かと思います。

企業年金制度、様々な加入形態あるいは給付設計がございますので、あえてお許しをいただきまして一つのモデルということで、新しく企業年金制度を立ち上げる、平均年齢四十歳ということで、加入者の脱退までの期間を二十年、それから年金の支給期間を平均余命を考慮して二十年というふうなことでモデル的に試算をさせていただきますと、利回りなどの前提の置き方にもよりますけれども、債務の平均的な残置期間は十五年ないし三十年程度であるというふうに考えてございます。
○大久保勉君 債務のデュレーションが十五から三十年ということですね。
この十数年、年金は非常に厳しい状況にありました。つまり、バブル崩壊後、株式等で運用しておりましたから、年金がマイナスになっていることもありまして、そういった反省から、やはり株式の運用ではなくて社債で運用すべきじゃないかと。つまり、確定給付ですから将来のキャッシュフローを決定しておりますから、それに応じたキャッシュフローが来るような試算が必要だということで、株式ではなくて債権が主流であると。これが日本にも導入されています。
じゃ、その場合に、公社債インデックスの中で代表的なものがNOMURA―BPIです。多くの年金辺りはNOMURA―BPIで運用しておりますが、このデュレーションは何年でしょうか。

○政府参考人(間杉純君) 恐縮でございます。今のお話に端的にお答えさせていただく前に一言少しお話をさせていただきたいと存じますが。
確かに株の厳しい時代がございまして、これは企業年金、公的年金ともに非常に経済が低迷する中で苦戦をした時期がございますけれども、十五年、十六年と持ち直しまして、現在では過去の累積的なマイナスを全部解消してプラスの状態というところまで立ち至ってございます。
今の先生の御指摘で、NOMURA―BPIのデュレーション、すなわち日本の公募債券流通市場全体の動向といたしまして、保有されている債権が現金化され現金となるまでの平均期間ということでございますけれども、これは十二月のポートフォリオにおきまして五・九年でございます。
○大久保勉君 ここで確認したいのは、債務サイドが十五から三十年、平均でじゃ二十年とします。二十年の債務に対して五・九年ですから六年の試算ということです。これは、リスク管理上ある問題があります。

 

 

 

実際、これは諸外国におきまして、例えばオランダにおきましては金利が下がってきて年金が破綻すると。大変な問題になっているんです。イギリスでもそうでした。アメリカでもそういった問題がありまして、世界の潮流としましては、やはり年金にもアセット・ライアビリティー・マネジメントを導入すべきだと。つまり、デュレーションをマッチングすべきだと。で、オランダにおきましてはもう法律ができているんです。いわゆるプルーデントマン・ルールのためにはデュレーションをマッチングしないといけないんだと。それはそうですよね。つまり、従業員に対して幾ら払うかというのは決めていますから、それに応じたキャッシュフローが来ましたらそれで損もなく得もないと、安定しています。もし株で運用した場合には何が起こるかといいましたら、株が下がった場合に、約束した年金さえもごめんなさいと、従業員に、退職者に。もう払えませんということで勘弁してもらうと。

 

 

 

 

 

 

終身雇用の時代でしたら非常にそれは何とかできたと思います、後で社長さんが退職した従業員に対してごめんなさいと、もうこれ以上払えませんということで。ところが、世界的に終身雇用がなくなりまして流動化しましたら、訴訟リスクとかそんな大きな問題になってきていますから、それでしたら、もう株でばくちを張ってアップサイドを求めるよりも確実にした方がいいと。じゃ、確実にするためには債務のデュレーションと債権のデュレーションを合わせましょうと。これが世界の潮流です。日本は後れているということで指摘します。
つまり、債務が二十年に対して運用が六年ですから、十数年のギャップがあります。だったら、そのギャップをなくすために、例えば超長期の国債、例えば三十年国債とか長期の社債、五十年社債とか、こういったものを購入してデュレーションを合わせるという手法が望ましいんじゃないかと私は思いますが、このことに関して厚生労働省に聞きたいと思います。
また、今、企業年金研究会等でこういった議論をなされていると思いますが、この辺りに関してどういう議論がなされているか、質問したいと思います。

 

 
○政府参考人(間杉純君) 確かに、先生おっしゃいますとおり、運用資産と年金債務のデュレーションを一致させるということによりまして金利変動リスクを軽減するというふうな効果があると、それはそのとおりだろうというふうに思っております。ただ、一方で、個別個別の基金というのはそれぞれ様々な加入、脱退の構造であったりするわけでございます。例えば、団塊の世代がリストラ、リストラというか、退職期を迎えるというふうなことと、長い債権もさることながら、むしろ手持ちの現金とかあるいはより短期の債権でそういった現金債務に備えるというふうなことも一方で要請をされる場合ということがございます。

 

 

 

 

それから、例えばベースアップによる賃金水準の変化でございますとか、あるいは余命が長くなるというふうなことに対して、もちろんそれはポートフォリオという問題で立ち向かうのか、それとも給付設計の変更なり掛金の上昇ということで立ち向かうのか、そこはいろいろなやり方があると思いますけれども、現実問題としては、やはり企業年金は一般的には国内あるいは国外の債権、株式に分散投資をしているわけでございます。したがいまして、私どもも、今の先生の御指摘というのは分散投資の中での債権運用の在り方としてそういったことをどういうふうに考えていったらいいかというふうな問題ではないかというふうに思っております。

 

 

 

 

実は、先般も先生から財政金融委員会でALMということに関して御指摘を賜りましたけれども、私どもも、やはり年金というのはあくまでも現金給付でございますから、年金給付の負債が将来どういうふうに推移をして、それに対して給付のための現金をどのぐらい用意しておかなくちゃいけないか、キャッシュポジションどうするかというふうな問題、それから、かつ、長期的な安定性と申しましょうか、そういうものも確保していくというふうなものを二つながら実現をしていくという大変難しい課題に直面をしているわけでございます。現に、実務担当者はみんなその辺りで大変な腐心をいたしてございます。

ちょうど今先生からも御指摘ございましたけれども、企業年金法が成立をさせていただきましてから五年になりますので、今ちょうど五年後の施行状況の点検作業をいたしてございます。研究会をつくりまして、今は取りあえず様々な税制改正などの要望がございますので、そちらを中心に団体などのヒアリングを行ってきておりますけれども、それが一通り一巡したところで少し本格的な企業年金の課題がどの辺にあるかというふうなこと、今のALM管理の問題も含めまして議論をしてみたいというふうに考えているところでございます。

 

 

 

 

 

 

 

○大久保勉君 分かりました。
コメントが二つありまして、基本的には前向きの検討をされているということですが、非常にあいまいな部分がありました。これは事情を説明しますと、企業年金の一部はまだ予定利率が五・五%、大きな含み損がありまして表に出せないから、中小の悪いところをはばかって厳密には言えませんと。でも、今しかないんですよ。株が上がってきていますから、今やっておかないと将来もっと大きい問題があります。流動性の問題がございましたと。これ、流動性とデュレーションは別概念ですから、そういったごまかしはやめてください。

 

 

 

 

 

もう一つ。将来掛金が変わる、若しくは年金の受給額が変わるということは、だから分散が重要だと。これはどういうことを言っているかといいましたら、約束した年金を払わないと、つまり切り下げるということを今から予想してどうするんですか。だったら確定給付じゃないでしょう。確定給付でしたら確定給付に応じたデュレーションを設定して、それに応じた運用をすると。もし必要があらば掛金若しくは支給額を変更すると。じゃ、変更した段階で新たなデュレーションをチェックして運用すると。これがいわゆる金融工学の原則です。これが世界標準です。ですから、一周後れの状況ですから、是非半周後れにしてください。このことを指摘したいと思います。
最後に、信託銀行や投資顧問銀行も同じように一任勘定ということで、年金からお金を受け取っています。で、運用しております。その場合の善管注意義務や忠実義務が課されていると思いますが、このことに関しても、いわゆる年金の性質や体力と懸け離れた運用を受託する場合は、例えば、同じように医学業界ではインフォームド・コンセントのような制度が必要じゃないかと思いますが、このことに対して金融庁は金融商品取引法との関係でもどのように考えるか質問しまして、私の質問を終わりたいと思います。

○委員長(山下栄一君) 時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。三國谷局長。
○政府参考人(三國谷勝範君) 信託銀行等は、顧客に対しまして適切な説明を行うことが求められると考えております。そのため、信託業法などにおきましては、説明義務あるいは書面交付義務、それから適合性原則等を課しているところでございます。金融商品取引法におきましても書面交付義務あるいは適合性原則等を課しているところでございます。
こうした規制の下で必要な情報提供が行われまして、御指摘のインフォームド・コンセントの趣旨も実現されていくことを期待しているところでございます。

 

 

 

 

 

 

 

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
今回のこの信託法の改正におきましては、いろいろな主体が信託というものを利用していく、利用の拡大ということが大きな目的にあるんだろうというふうに存じております。その場合には、当然のことながら、悪用を防ぎながらいかに信託の利用の拡大に努めていくかと、そこの環境整備ということが重要だと思っておりますが、まず初めに、私の方からは、中小企業が今回の改正信託法をどのように活用し得るのかという観点から大きく質問をさせていただきたいと思います。
今日は中小企業庁の方にも来ていただいておりますので、今考え得る今回の改正信託法を使った中小企業の様々な競争力の向上、あるいはほかにもあろうかと思いますけれども、どんなことが考えられるのか、一般論で結構でございますので、お話しいただければと思います。

 

 

 

 

 

○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。
今御指摘の中小企業にとってどういう効果があるかということでございますけれども、例えば中小企業の事業承継に関しても非常にメリットがあるわけでございます。中小企業の雇用確保それから高度な技術の維持ということで、事業承継の円滑化ということは私ども中小企業庁にとりましても最も大切な政策課題の一つでございます。そういう中で、今回の信託法の改正におきましては、中小企業の事業承継につきましても活用できる規定が盛り込まれているわけでございます。
少し具体的に申し上げますと、今回明文化されました後継ぎ遺贈型受益者連続の信託といったものを活用することで、後継者候補でございます長男が若いために、まずは奥様、妻に経営を任せた上で、その死後に長男に事業を承継するといった中小企業経営者のニーズに対応した信託を設定することが可能になるわけでございます。

これは一つの例でございますし、ほかにも資金調達の観点から、今回の信託法の改正が可決されました暁には、中小企業金融公庫の証券化支援業務ということで自己信託が可能になるということもございます。こういったことで、信託会社を利用する必要がなくなるということで中小企業の資金調達コストの軽減に資すると、こういったこともあるわけでございます。
番人
「中小企業金融公庫っていうのがあるんだ。」

 

 

 

 

 

今回の改正の中で、中小企業者の資金調達、企業活動あるいは事業承継の選択肢を広げるということで、中小企業者にとっては非常にメリットがあるものと、このように考えておるところでございます。
○西田実仁君 今挙げていただきました事例で申しますと、正に後継者対策というところにこの改正信託法が活用できるというお話がございました。

例えば、委託者が中古自動車販売業者だったとする場合、後継者が育たない、まあ何の業者でもいいんですけれども、後継者がまだ育ち得るまでの間に、親族ではなくて同業他社に一部事業を信託をする、その間、従業員は雇用関係を維持する、そうした形での信託ということも考え得るんでしょうか。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) 具体的には様々なバリエーションがあり得ると思いますけれども、おっしゃいますように、一定の期間、同業の方にその事業をゆだねるということを意図いたしまして資産を信託する、この間は受益権を得る、一定期間過ぎましたらそれをまた戻していただくというようなことは十分に可能でございます。

○西田実仁君 このほかにも、例えば中小事業者が自分たちのある一部の事業をまとめて、いわゆる責任限定信託ということで、ノンコア事業を集めて、そのトータルで大企業あるいは大規模な事業者に対抗していくというような、そうした責任限定信託を活用した中小企業の競争力向上ということもあり得るんではないかと思いますが、この点はいかがでございましょうか。
○政府参考人(寺田逸郎君) これは、会社法という仕組みを御利用になるか、あるいは信託という仕組みを御利用になるか、いろいろなケースがあり得るわけでございます。

おっしゃるとおり、中小企業者の方が一定の範囲で事業財産というものをお集めになって、それを受託者がある方針の下で目的に従って運用されると。これを特に限定責任信託にされる場合には、その事業自体のリスクというものが受託者の固有勘定から遮断されるという、そういうメリットがございますので、これも新たな信託法が可能にしたことではございますけれども、信託法の利用というのも十分に広がるというように考えております。

 

 

 

 

 

○西田実仁君 その場合に、受託者は業法の規制対象となるんでしょうか。
○国務大臣(山本有二君) 信託業法において、信託業とは信託の引受けを行う営業とされております。ここでの営業とは、営利の目的を持って反復継続して行うことと解釈されております。

したがいまして、御指摘のような事業者につきましても、信託の引受けを営利の目的を持って反復継続して行うというのであれば信託業法の適用を受けることになってしまいます。こうした事業者が多数の顧客を相手方とする場合には、事業者、すなわち受託者と多数の顧客、受益者等との間には情報量や交渉力の格差が生じていること、信託は実質的には顧客の財産である信託財産を受託者が自己名義で管理運用する特質がありまして、事業者側に高い信頼性が求められることなどから、御指摘のような兼業規制等を含めまして信託業法の規制を行っているものでございます。
いわゆる事業信託につきましても、他の信託の、通常の信託と同様にこうした規制が必要であると考えております。

○西田実仁君 現行の信託業法では、他人からの信託財産の引受けを、今のお話ですと営業として行う場合はこれは業法規制の対象になると、こういう御説明だったろうと思いますけれども、すなわちこの業法の適用を受けるかどうかということについては、営業目的か否かというところが一つの論点になろうかというふうに思います。

この今回の改正信託法の大きな目的であるところの信託の利用の拡大というところと、一方で業法の規制対象となって、それがなかなかハードルが高くて、私の今挙げた例でいえば、中小事業者がなかなか利用できないというようなことのどこで折り合いを付けるかというところになろうかと思います。

 

 

 

 

そこで、大臣せっかく今お答えいただきましたので引き続きお聞きしたいと思いますけれども、この信託業法における営業の概念について、やはりここは例外的な扱いも含めてかなりきめ細かく、またその法解釈そのものを柔構造化していくということがその信託の利用の拡大という点からすると今後大事になってくるんではないかというふうに思われますけれども、いかがでございましょうか。

 

 

 

 

 

○国務大臣(山本有二君) 正にそのとおりでありまして、おっしゃるように、その事業者が正に後継者に対して事業信託したり、あるいは限定信託でノンコア事業者を集めて総合的に頑張ろうというような意図を持ってやるときでも、信託という方法を取るとどうしてもそこがネックになってしまうわけでありまして、その意味では、信託でない従来型のトライアルを重ねていっていただくしかないというのもこの業法の改正あるいは信託法の改正の趣旨からしたら少し残念が残るわけでありますし、その意味において、目的というものを一般投資家すなわち顧客の数を減らすような工夫ができないかだとか、あるいは信託財産、委託者と受託者の間のこの関係を営利目的外のようなもので設定できないかというような工夫は、今後やり得る可能性は残っているだろうというように考えております。

 

 

 

 

 

 

○西田実仁君 是非、この改正信託法の趣旨ということも踏まえて、そうした検討を重ねていただきたいというふうに思います。
続いて、事業信託と費用補償ということにつきまして、やや細かい点でございますけれども、確認をさせていただきたいと思います。
この事業信託におきましては、言うまでもなく、資産とともに負債もセットで信託ができるということでございます。仮に債務超過になった場合、信託の資産で負債が支払えなくなった場合、支払えなくなった場合はそれはだれが負担をするのかということについてお聞きしたいと思います。

 

 

 

 

 

まず、そういう意味では受託者が支払うということになるんだろうと思いますが、受託者は受益者に払った分費用請求ができるというふうに考えますと、しかし受益者はそんなことは拒否したいと、こうした場合、受益権を放棄しなきゃいけないのか。ただ、特約等が付いている場合、なかなか放棄できないような場合もある。信託の利益を享受既にしてしまった場合には、受益権放棄をしても補償を免れることはできないんではないかというようなことも考えられるわけでございますけれども、そうしますと、受益者はある日突然この請求が来てどういうことなのかというような大変な事態が起きてしまうかもしれないというふうにも思っておりまして、今冒頭申し上げました債務超過になった場合、信託資産で支払えない場合、一体これを、負債が支払えなかった場合にはだれが負担をするのかという点について法務省にお聞きしたいと思います。

 

 
○政府参考人(寺田逸郎君) ちょっと複雑になりますけれども、できるだけ簡潔に御説明申し上げたいと思います。
まず、その事業信託そのものでございますけれども、これは俗に事業信託というように言われて、今回初めて可能になったというように報道はされているわけでございますけれども、ここの信託法での信託の対象になる財産というのはあくまで積極財産、プラスの財産に限られておりまして、しかし、これまで債務がその財産に関して生じていた場合にそれを同時に引き受けられるかどうかということが議論になっていて、これが仮に引き受けられると事業そのものが信託されるのと同様の効果になるわけでございますので、それを今回、解釈を明らかにするために債務を引き受けられるという明文の規定を設けたために、事業信託ができるかのごとくこう言われているわけでございます。
しかし、今申し上げましたように、正確に申し上げますと、債務の引受けでございますので、これは一般的には重畳的な債務引受けということで、元々の債務者であります委託者も、その新たな債務者である引受けをした受託者と重畳的に履行の責任を負うということになりますから、第一義的に、おっしゃるように受託者が責任を負うわけでございますけれども、同時に委託者もこの債務については責任を負っていると、こういう関係に立つということがまず一つございます。
もう一つは受益者との関係でございますが、元々受益者というのは、費用が生じた場合にその費用の請求を受けるというのが現行法の規定でございます。しかし、これはむしろ、委員が御指摘になられましたように、受益者に費用の負担請求が直接来るということはむしろ適切ではないんでないかという指摘が前からありまして、そのために受益権を放棄するというような事態にもなっていたので、今度の新たな信託法におきましては、その四十八条の第一項で、原則はその支出した費用というのは信託財産に掛かっていくということになっておりまして、五項で、受託者が受益者との間に合意があるという場合には受益者に掛かってくるという、こういう二重構造になっております。
したがいまして、原則としては、受益者はこの観点からは保護されているということに今度の新しい信託法ではなるわけでございます。
○西田実仁君 つまりこの受託者、今の四十八条第五項のところでございますけれども、受託者と受益者との間で特別の合意がなければ、仮に事業信託で払い切れない債務超過に陥っても受益者は支払う必要はないと、こういうことでよろしいでしょうか。確認です。
○政府参考人(寺田逸郎君) 受益者との関係では、そのような債務を受益者が直接負担するということはないわけでございます。

 

 

 

 

 

○西田実仁君 続きまして、このやはり信託の活用ということで、マンションの管理ということと信託ということについて若干お聞きしたいと思います。

今後、これから、分譲マンションでございますけれども、分譲マンションについてはかなり高齢化というものがどんどん進んでいく、そうしますといわゆる管理組合も、なかなか役員等を引き受けようとしない人も増えてくる、そうした社会的な背景があります。また一方で、分譲マンションといいながら賃貸化が進んでいるというような問題もよく指摘されているところでございまして、この分譲マンションの区分所有者全員がすなわち委託者であり受益者になりますけれども、マンションに居住しつつ、その有する区分所有権及び敷地利用権をマンションの管理業者、これが信託の受託者というふうになると思いますけれども、に信託をすると、こういうケースが今後様々、この改正信託法でもやはり活用、利用できるんではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(寺田逸郎君) これは、どれぐらい御利用になられるかはまだ何とも判断しかねるところでございますけれども、そういう利用が信託法上可能かという御質問でございますれば、それはそういうことも十分に考えられるということでございます。
○西田実仁君 その場合に、この区分所有者全員とマンションの管理業者との間で、今言われたようにこの改正信託法を使って信託契約が成立した場合、これは民事信託になるのか、それとも信託業法に定めるところのいわゆる管理型信託になるのか、どちらになるんでしょうか。
○政府参考人(三國谷勝範君) 信託業法の適用問題かと存じますので、私どもの方からお答えをさしていただきたいと思います。
御指摘のようなマンション管理業者につきましても、そのマンション管理業者がその信託の引受けを営利の目的を持って反復継続して行うのであれば、信託業法の適用を受けることになると考えております。

 

 

 

 

 

番人
「ここでは信託会社が活躍するのかな。」

 

 

 

 

 

 

○西田実仁君 今後そうしたことがどのぐらい増えるのかという、いろんなニーズというものがどのぐらい増えるかということによるのかもしれませんけれども、いろんな社会的な背景を考えるとこうしたことも必要になってくるんじゃないかというふうに私自身は思っております。

そうしますと、今の営利を目的として反復継続された場合には業法の規制対象になるということになりますと、やっぱり先ほどの中小企業がこの改正信託法をどう活用するのかという観点とある意味では同じでございますけれども、様々なこと、実態を踏まえながら、いかに活用できるかということも、一方で悪用を防ぐということと同時に考えていかなきゃいけないと、こういうふうに私は思っております。

 

 

 

 

 

ちょっと具体的なことでございますけれども、仮にこの信託契約が成立した場合に、大規模修繕を行うというケースがございますね、マンションですから。その場合には、信託契約が成立していれば受託者、すなわちここの場合でいえばマンション管理業者というふうになりますけれども、受託者の裁量のみでこうした大規模修繕を行うことが可能になるのか、それとも委託者、受益者、すなわちそこの居住者ですけれども、その多数決あるいは全会一致によって行うことになるのか、この点はいかがでございましょうか。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) 御承知のように、共用部分の変更に当たるわけでございましょうけれども、そういう場合には、区分所有者の頭数と議決権のそれぞれ四分の三以上の多数による集会の決議でもって事を決するということが区分所有法上の規定になっておりますが、この場合の区分所有者の頭数、議決権というのをどうやっておっしゃるように信託に付されている場合に数えるかでございますけれども、これは基本的には、その信託が行われている場合には全部管理権というのは受託者に属しておりますので、受託者が単独で決するということが原則でございます。

ただ、この点は、もちろん信託行為、つまり契約でございますけれども、それでいろいろな定めをすることが可能でございますので、最終的にはその定めに従う、つまり例えば区分所有者の意見を聞いて決めるというようなことも十分に可能でございます。
○西田実仁君 じゃ、その信託契約の中身によるということですね。
委託者や受益者が亡くなった場合、その地位の承継というのはどう考えるべきなんでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) 委託者が死亡した場合は、これは規定がございまして、遺言信託の場合を除いては、それは委託者の地位がその相続人に承継されるということになります。
それから、受益者が死亡した場合には、これは受益権は、むしろ当然のことでございますけれども、受益者の相続人に承継されるわけでございます。
○西田実仁君 いろいろとこれから活用されていく中で、先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、業法の参入規制等もいろいろ見直しも必要になってくるんじゃないかというふうな視点でちょっと質問をさせていただきました。

残り、最後でございますけれども、自己信託ということについて、倒産隔離ということ等を含めてちょっとお聞きしたいと思います。
まず、法務大臣に最初お聞きしたいと思いますが、これまでもいろいろ議論がございましたけれども、自己信託は施行を一年遅らせるというふうに修正されたわけでございますけれども、その一年を待って何をどう修正していくのか、対策等を講じていくのかということについて、概括的にまずお聞きしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

○国務大臣(長勢甚遠君) 自己信託は今回初めて設ける制度でございます。これについて十分に制度の趣旨、内容、周知徹底をする必要がございますし、またこれに関連して、債権者保護の措置等について十分な周知徹底を図ると同時に、会計、税制の関連制度を整備をする必要がございます。そのために、御案内のとおり、施行を一年間猶予をしておると、延期をしておるということになっております。

現在、会計につきましては、会計基準の設定主体である企業会計基準委員会におきまして、本年十月二十四日にこの自己信託を含めた信託に関する会計基準の処理について検討を進めていくということが正式に決定をされ、既に議論がスタートしておるというふうに承知をいたしております。

また、税制につきましても、現在、この自己信託を含めた信託に対する課税の在り方について、財務省において平成十九年度の税制改正の中で十分な検討がなされた上で適切な措置がなされていくというふうに思っております。
自己信託について、この税務、会計の取扱いということについて慎重にきちんとした整備を行う必要があるため、このような制度としておるところでございます。
○西田実仁君 この信託のメリットは幾つかあると思いますけれども、その一つとして強調されるこの倒産隔離ということですけれども、倒産隔離ということについては、委託者の債権者からの倒産隔離という視点と、それから受託者の債権者からの倒産隔離ということが両方あろうかと思います。
受託者が倒産した場合には、受託者の債権者は信託財産を差し押さえて債権の弁済に充てることはできない旨が第二十五条において規定をされております。委託者の債権者からの倒産隔離については法文化されておるんでしょうか。

 

 

 

 

 

○政府参考人(寺田逸郎君) これはむしろ法文化はございませんけれども、当然のことでございまして、この場合に委託者から見ますと自分の財産が第三者に譲渡されるということになります。で、不動産ですと当然登記もされることになるわけでございますけれども、そうしますと、委託者から見ますと他人の財産になるわけでございまして、その財産をその債権者が差し押さえることができないというのは、これはむしろ原理原則でございますので、それは信託においても変わりがないということでございます。

 

 

 

 

 

 

○西田実仁君 委託者がその債権者を詐害する目的で信託した場合には信託行為を取り消すことができるというのが第十一条で規定をされているところでございますが、では自己信託の場合にどうなるのかということですけれども、ややちょっと話が複雑というか私の頭ではなかなかよく理解できないんで是非確認をしたいわけですが、自分で自分に信託をして、自分が倒産をしてしまった場合に、ここでいう自分の債権者はこの自分が信託した財産を差し押さえられるのかどうかということについてはいかがでございましょうか。
○政府参考人(寺田逸郎君) これは今申し上げたことの言わば応用問題になるわけでございますけれども、先ほど委員もおっしゃいましたように、二十五条で当然その受託者としての倒産隔離は図られているわけでございまして、これに対しまして先ほど申しましたように委託者としての倒産隔離ということについては、いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、ここで具体的に自己信託を考えた場合には、やはり二十三条の第一項で信託財産責任負担債務を除いては信託財産に対する強制執行はできないということになっておりますので、これによって倒産してもその債権者からの執行を免れることができることになるわけでございます。

 

 

 

 

 

一つ問題は、そういたしますと、詐害的に信託がされて、委託者の債権者にとっては言わばつかみ切れない財産が新たにつくられてしまうではないかと、これは自己信託についてそういうことが懸念されるわけでございますけれども、それにつきましては二十三条の第二項で、委託者と、この場合には受託者も同じ人になるわけでございますけれども、自らの債権者を害することを知って信託をした場合には、委託者の債権者が一般の場合のように詐害行為の取消しを裁判所に求めなくても直接に信託財産に属する財産としての差押えをすることができるというわけでございますので、この場合の元々の委託者の債権者としての立場というのは保護されているわけでございます。
○西田実仁君 つまり、これ自分が自分に信託する場合というのは、その信託したことが真正なる譲渡なのかどうかというところが問われてくるということでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) おっしゃるとおり、債権者を害する意図の下に行われますと今のような結果が生ずるというわけでございまして、これにつきましては、今のような手当てのほかに、元々この自己信託そのものが言わば財産の移転というのは分かりにくい制度でございますので、公正証書その他の確定日付のある書面でなされなきゃならないということにもなっておりますし、また当然先ほど申しましたように不動産の場合にはこれは登記が必要になってくると、そういう外形的な行為というのも同時に要求をいたしまして、全体として自己信託が行われたということをできる限り外部にも明らかにし、債権者を害することのないような手だてもつくっていると、こういう関係になるわけでございます。
○西田実仁君 今回の改正信託法につきましては、利用の拡大ということ、いろんな形で利用できるという可能性が広がったというふうに思います。同時に、今いろいろと自己信託に関しては御質問させていただきましたけれども、様々な問題も含んでいるところも事実でございますので、できる限りの悪用を防ぎながら、この利用の拡大が図れるような形での今後の検討をお願いして、質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
いろいろこれまで御質問もございました。それで、通告とはちょっと順番がいささか変わるかと思うんですが、それぞれ大臣、副大臣、よろしくお願いをいたしたいと思います。
まず、信託業法といわゆる福祉的信託、ここの関係の問題について、まず法務、金融担当両大臣にお尋ねをしたいと思うんですが。
まず法務大臣に、この福祉的信託の分野については、高齢者あるいは障害がある方々やその御家族から直接財産管理などの問題について相談を受けている弁護士を始めとして、いわゆるサムライ業、士業の皆さんのところで多様なニーズがあるということを昨日の法務委員会の参考人質疑でもお話がありました。これまでの信託業者として、これまでやってきた方々とは別にこういう方々、実務法曹を中心にして、ならではのニーズもあるのではないかという御意見もあるわけですけれども、これからこの分野での信託を多様に広げていくという上において、大臣としてそのような方々にどんな期待をされているのか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(長勢甚遠君) 高齢者あるいは障害者の方々をめぐる場合には、いろんなケースによって複雑な人間関係というようなものも絡む場合もありますし、またいろんな法律的な問題を抱える場合も多いかと思います。そういうこともありますので、こういう福祉型信託の場合にそういう問題に対応することが、専門的ないし、いろんな知識のある法曹関係者などの方々が関与されていくということは、この信託事務の処理に当たって生ずる紛争を解決するためにも非常に適切な場合が多いんではないかと、このように思っております。
○仁比聡平君 その点で山本大臣にお伺いをしたいんですが、そのような現場の多様なニーズと今の業法の規制の在り方が合っていないんじゃないかという議論が先ほどもございましたけれども、いろいろあるわけです。
平成十六年に業法が改正をされたときには衆参、福祉型の信託なども含め、次期法改正に際しては幅広く検討を行うことという附帯決議が付いているわけですけれども、どうも、昨日私が勉強させていただきましたら、例えば金融審議会等でこういうテーマでの議論や検討が始まっているという状況ではまだないようですね。それは本当なのか。もう改正から二年もたっているわけですけれども、これまで検討がされていないというのは事実なのか。
今大臣として、この法改正の議論も踏まえて、今後、業法の検討についてどのようにお進めになられるおつもりなのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(山本有二君) 高齢者等の将来の生計を維持するために一定の財産を信託するといういわゆる福祉型信託につきましては、今後、高齢化社会が進む中でニーズの増加が予想されるところでございまして、こうしたことにこの福祉型信託が合致するという意見は聞いております。

そしてまた、こうしたことで、また福祉型信託について検討をしているところもあるわけでございますが、その点の中で、受益者が高齢者であることから受益者としての権利を十分行使し得ない場合もあるのではないかという懸念、あるいは信託財産が毀損された場合、受益者である高齢者の生活に重大な支障を及ぼしかねないのではないかという、そういうこれまた懸念もあるところでありまして、受託者の適格性や義務などについてしっかりとした調査検討を行う必要があろうというように考えております。

また、仁比委員が御指摘でございました十六年十一月の衆参の財金委の附帯決議におきまして、次期信託業法改正時の検討事項の一つとして御指摘をいただいておりますし、前回の改正法で予定している施行後三年以内の、この検討すべしという中の三年の中の検討において、金融庁としましても是非もう一度しっかり検討していきたいというように思っております。
○仁比聡平君 施行後三年という点が衆議院でも議論になっておるようで、平成十九年十二月をめどにという言葉も、時期も出ているようなんですけれども、そこに向けて具体的にどのような検討をしていかれるのかという点については、伺えますか。

 

 

 

 

 

 

○国務大臣(山本有二君) 先ほど申し上げましたように、受益者が高齢等であることから受益者としての権利行使が懸念される、あるいは信託財産が毀損された場合に受益者である高齢者の生活に重大な支障を及ぼしかねないのではないかという信託特有の問題性がございますので、受託者としての適格性、そしてまた受託者としてのこのタイプにおける義務、こうしたことを検討して、どこまで受益者が安全に老後をうまく全うしていただけるかということについてしっかり検討をしたいと思っております。
○仁比聡平君 私は検討の舞台もお聞きをしたかったわけですけれども、ちょっと時間がありませんから、現場でそういう方々と接してニーズを直接受け止めておられる方々の意見を是非金融庁としてもよく受け止めていただいて、議論していただきたいと思います。
それで、ちょっと話は違うんですが、いわゆる事業信託について、これ経済産業省などに伺いますと、典型として想定をしておられる類型として、高収益を上げている事業部門を切り分けて、ここでそれを担保にして資金調達を図る、あるいはハイリスクの分野に新規で事業参入をするときに信託を利用するというような形が言われているわけですね。そこで言う事業というのは、従来の一般的なその信託の目的とされていた資産の管理運用というものとは随分様相が違ってくるのではないかと思います。
それで、金融庁にお伺いをしたいんですけれども、そのような事業、いわゆる事業信託をやっている受託会社、ここに対する監督、先ほど行為規制、監督規制というお話もありました。もちろん忠実義務、善管注意義務、あるいは分別管理義務などに反するのかどうなのかという枠組みの中では行われると思うんですけれども、資産の管理運用をしているというのと、利益を目的にして事業を行っている、それもハイリスクの部分に挑戦をしているという部分では、随分これ様子が違うんじゃないかと思うわけです。どういう観点でその事業信託をやっている受託会社を監督するのかというのをお聞かせいただけますか。

 

 

 

 

 

 

○政府参考人(佐藤隆文君) 事業信託でございますけれども、改正後の信託法におきまして、金銭等の積極財産と併せて消極財産である債務を引き受けることを可能とし、積極財産と消極財産が一つの信託の中に共存する形態ということでございますが、事業信託、一方でその企業が営む事業の一部を信託するということで、資金調達の多様化に資するというふうに位置付けられていると承知をいたしておりますが、他方で、この事業信託の場合には、信託の引受けに当たり信託された事業の将来性や収益性を含めた複雑な審査が必要になるということが一つあると思いますし、また、信託会社の信託勘定の中で事業が営まれるということでございますので、その中で様々な取引関係が発生し得るということだと思います。したがいまして、積極財産のみを受託してきたこれまでの信託以上に高度な管理能力が必要になるという面があると思います。
したがいまして、事業信託の受託者となる信託会社については、従来の信託会社と同様、受託者に課されている忠実義務あるいは善管注意義務等の遵守状況の検証は当然必要でございますけれども、それに加えまして、事業信託の特殊性、複雑性等を踏まえた体制整備がなされているかといった点が非常に重要になるというふうに思っております。
○仁比聡平君 事業信託も含めてということだと思うんですが、今回の信託法の改正について、自由な制度設計、柔軟な制度設計が可能になるということがメリットとして言われていまして、そういう意味では、ハイリスクの部分に対しても挑戦的に経営をやっていくことができるというようなことも考える人たちも出てくるんだろうと思うんですね。ここに対してどういうふうに監督をするのか。つまり、枠を掛ける、締めるような、そういう方向での議論になるのかというのがよく分からなくて。
これ大臣にお尋ねしたいんですが、具体的な監督に当たっての基準だとかあるいは観点だとか、こういったものを今の業法以上に具体化をしていくというようなことはお考えなんでしょうか。

○国務大臣(山本有二君) 具体化をしていくというよりも、銀行であれば検査・監督は常日ごろやっておりますし、それを証券化した場合におきましては来年施行の金融商品取引法でありますし、また五十人以上であるというようなことになりましたら、開示規制あるいは業務規制等、業務改善命令等で対処もできますし、そういうように考えていきますと、二重、三重、四重にそもそもの金融的な観点からの業規制あるいは監視というものはあり得るわけでございます。

 

 

 

 

 

そこで、しからば、逆の意味でいえば、少人数で、四十九人までというようなことが認定されたときの方がなかなかつらいものがあるなというような気がしておりまして、そういうような意味で、事業信託という、事業というのが明らかになっておれば、私は案ずるより産むがやすしだと、そこまでは断言できるわけではありませんが、そういうような目で見ているわけでございまして、むしろ、縦横な商品設計をやっていっている今日の金融商品の世界からすれば、こういったものもうまく対応できるだろうというように考えております。
○仁比聡平君 先ほど他の委員の議論の中にもありましたけれども、この事業信託がどんなふうに使われていくのかというのはなかなか想定が今のところしにくいと多くの方々がおっしゃるわけです。ここを監督するということについて、例えば企業の不祥事などが起こった場合、ここについての会社法の規律というのも基本的には法的には適用がないという中で、金融庁の監督というのが大きくクローズアップされてくるということは重々想定できるんじゃないかと思うんですね。そういった意味で大きな問題ではないのかという私の思いを今日は申し上げておきたいと思います。
財務副大臣においでいただいておりまして、その事業信託と税制の問題について、先週法務委員会で私いろいろ聞かせていただいたんですが、その後に政府税調の答申を拝見をしまして、もう本当に素人なので素朴な疑問なんですけれども、これ、政府税調の方針は租税回避の懸念が指摘されている、だから信託段階課税を行うという方向を出されているのかなというふうには受け止めているんですが、言葉としてこんなふうに書いていらっしゃいます。「まずは、現行税制の考え方を基本とした上で、必要な場合に信託段階課税を行う」という、これが分かったようでよく分からないんです。

ちょっとお尋ねをしたいなと思いましたのは、現行税制の考え方ということでいいますと、一般的な信託であれば受益者課税なわけです。この受益者課税というのは、これまではほぼ特定をされた受益者がいて、その期間が長期間続くというような関係ですね。ですから、受益者が信託財産を保有しているものとみなし得るという立場に立っていたんだと思うんです。
だけれども、事業信託で受益証券になってこれが市場で流通するという状況になると、ここの関係は大きく変わるんだと思うんですね。技術的にいっても、そうやって転々流通している受益者をどこで捕捉してだれに課税するのかというのは、これ、現行税制の考え方といっても何か一様ではないのではないかなという疑問を持つわけです。

 

 

 

あるいは、現行税制上、信託段階課税の一つとして特定目的信託というのがあります。だけれども、これ資産流動化を目的としているので、通常は利益が、事業としての利益がそこの信託に残っていくということは想定をされていないんだと思うんです。だけれども、事業信託というのはそこを想定しているわけですよね。

 

 

 

ここに、法人税ではなくて、特定目的信託段階での課税をするということになると、法人税を掛けるのよりも随分安くなっちゃうんじゃないだろうか、税金が。あるいは、課税対象になる所得が狭くなるんじゃないだろうかというような疑問をちょっと素朴に持っているんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(富田茂之君) 政府税調には私も参加しておりましたので、議論は、先生がおっしゃったように、確かに答申ではそういうふうに書かれておりますけれども、現行税制におきまして、法人課税される特定目的信託につきましては、同様の経済活動を行う特定目的会社との課税のバランスを図るために租税特別措置として一定の要件の下で収益の分配を損金に算入することとしております。
先ほど来議論になっておりました法人税の回避を防止するという観点から、仮に通常の法人と同様の事業を行う信託につきまして信託段階課税を行う場合には、通常の法人に対する課税と同様とすることが考えられます、これは仮にですが。ただ、今の信託法に対応する税制の具体化につきましては政府・与党で検討しておりますので、この税制プロセスにおいて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

 

 

 

○仁比聡平君 もしかしたら通告してなかったのかもしれないので恐縮なんですけれども、もう一点の疑問として私が申し上げた受益者課税という考え方だと、これは市場で流通している受益証券を相手にはなかなか難しいんじゃないのかという、この疑問についてはいかがでしょうか。

○副大臣(富田茂之君) どの段階で課税して租税回避を防ぐかという問題だと思いますので、それにつきましても今政府・与党で検討しておりますから、確かにどこで利益が出ているのかという把握は難しいですけれども、それが租税回避にならないような形で検討していきたいというふうに思っています。

 

 

 

 

 

○仁比聡平君 山本大臣、今私の質問をちょっとうなずきながら聞いていただいたんですけれども、何か感想でもありませんか。
○国務大臣(山本有二君) いや、ただもうこれは本当難しい問題だなと思ってうなずきながら聞いていただけでありまして、ともかく、税調の御意見やこれからの推移というのを逆に注目しながら見てみたいなと思っております。

 

 

 

 

 

○仁比聡平君 私、この事業信託が広く活用されるようになるのではないか、この法改正によってですね、というふうに言われている中で、従来のこれまでの法人税に穴が空くという格好になりはしないのかと。そうすると、法人税全体が空洞化するという懸念も究極的には、理屈の上ではあり得るのではないかという問題の中で、今のような幾つかの仮定の類型あると思います。どういう形で課税し得るのか。

ここのシミュレーションやあるいはマクロ、ミクロのモデル、これ出さずにちょっと議論ができないというふうに前の委員会で申し上げたんです。これ、是非財務省に出していただきたいと改めてお願いをしたいんですが、財務副大臣、いかがでしょう。

 

 

 

 

 

○副大臣(富田茂之君) 先生の法務委員会での質問も拝見いたしまして、確かに理論的にはゼロになってしまうということも考えられないではないですけれども、今回の信託法案が成立した暁にどれだけの規模でどのような形態でこれが利用されるかというのはもう予測困難ですから、したがいまして、ちょっと今の先生の御質問に、シミュレーション出せと言われても、財務省の方でこう考えますというのはなかなか出しにくい。是非ここをちょっと御理解いただければと思います。

 

 

 

○委員長(山下栄一君) 仁比君、時間過ぎておりますので、簡潔にお願いします。

○仁比聡平君 いや、本当に私はそれ残念な態度だなというふうに思っておりまして、またあした、法務委員会で質疑続けさしていただきたいと思います。
終わります。

○委員長(山下栄一君) 他に御発言もなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下栄一君) 御異議ないと認めます。よって、連合審査会は終了することに決定いたしました。
本日はこれにて散会いたします。
午後三時四十分散会

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
すみれ・ポリー・番人
「お疲れ様でした。きらきらビーチ海開きイベント第2弾もお疲れ様でした。」

ハガキ1020151215