〒903-0114沖縄県中頭郡西原町字桃原85番地 TEL098-945-9268 受付時間平日9:00~17:00

司法書士宮城事務所 > お便り > お便り > ネパール 家族・相続法9

ネパール 家族・相続法9
2016年04月11日

2016年加工編

法務省調査研究報告 ネパールにおける現行民事法の現状と今後の立法動向より抜粋

 

 

第8項 保佐(153~166 条)

 

(1)保佐制度の概要

未成年子に対する保佐人については、両親が死亡した場合、両親が行為能力を欠如した場合、両親が行方不明の場合、両親が子の保護や世話に関する取り決めをせずに外国にいる場合で後見人が選任されていない時には、保佐人が子の保護にあたる。子の保護を図るために別に保佐人を置くことができる(第 7 章 153条)。 成人に対する保佐人については、行為能力を欠く者に後見人がいない場合には、保 佐人が被保佐人の世話および財産の管理を行う(第 7章 154 条 1項) 。
(2)保佐人の選任
保佐人には、前記の状況にある子を引きとって監護している者あるいは行為能力を 欠く者を看ている者が就くことになる(第 7章 153条 1項・154条 2 項)。なお、10 歳未満の子の父が死亡した時には、母が再婚している場合でも、保佐人となる(第 7 章 155条)。子が機関で養育されている場合には、機関の長が保佐の業務を行う(第 7 章 156条)。保佐人になる者がいない場合には、地方当局の申し立てに基づき、裁判所は適任者を選任するとされる(第 7章 157 条) 。

保佐人には、自然人の場合には、破産していない者、法人の場合には登録をしたも のが就くものとされる(第 7章 158 条) 。 保佐人が外国に行くなど保佐の業務を遂行できない場合、代理人を決めることがで きる。代理人は財産を管理することができるが、保佐人が返還を求めた場合には、当該財産を返還しなければならない(第 7章 165 条) 。

 

 

 

 

(3)保佐の業務
保佐人は被保佐人の財産管理を行うことができ、また、身上監護を行うことができる(第 7章 159 条)。保佐業務に必要な経費は、被保佐人の財産を充てることができる(第 7章 160 条) 。

保佐人は必要な場合には、裁判所の許可を得て不動産を処分することができる(第 7 章 161条)。

保佐人は、被保佐人の財産を相当の注意を持って管理しなくてはならない(第 7章 162 条 1項)。保佐人が害意をもって適切な管理をしなかったことにより損害が生じた場合には、その賠償の責任が生じる(第 7 章 162条 2 項)。
また、被保佐人の不動産を保佐人に譲渡しても無効であり、所有権の移転は生じない。ただし、売買の日 から 3 年以内に相続があった場合を除くとされている37(第 7章 163条) 。
(4)保佐開始・終了の要件
第一に、保佐は、①未成年子が 18 歳に達した場合、②行為能力を回復した場合、 ③父もしくは母あるいは両親が子の監護をする場合、④後見人が選任された場合、⑤ 行方不明の者が現れた場合、⑥保佐人の職を裁判所によって解かれた場合、⑦親が外 国から帰国した場合、⑧保佐人が適格性を失った場合、⑨保佐人が死亡した場合、などに終了する(第 7章 164 条) 。

 

第二に、保佐人が被保佐人の財産を適切に管理しなかった場合には、裁判所は保佐人の職を解くことができる(第 7章 162条 3項) 。 第三に、保佐が終了した場合には、対象となる財産を保佐人は本人に返さなければならない(第 7章 164条 2項) 。
(5)保佐制度の特色

後見人が不在の時に活用される制度が保佐であるようだが、ネパール社会では初めての制度と言われている。

 

 

すみれ
「利用はあるのかな。」

ポスト820151211