〒903-0114沖縄県中頭郡西原町字桃原85番地 TEL098-945-9268 受付時間平日9:00~17:00

司法書士宮城事務所 > お便り > お便り > PartⅢ どこが変わった?ここが変わった!⑪ (仮訳)

PartⅢ どこが変わった?ここが変わった!⑪ (仮訳)
2016年03月23日

Q 売買契約を結んだあと、売主に責任はなく、目的物の引渡しができない場合、買主が支払うべき代金はどのようになるのでしょうか?
Q After making a contract, how about the payment that the buyer must pay, when delivery of objective can’t be performed without responsibility of the seller?

 

A 買主は代金を支払わなくてよくなります。
A The buyer must not pay.

 

たとえば12月31日に劇場でピアニストが演奏する契約を結んだものの、大地震によって演奏ができなくなった場合、契約はどうなるのでしょうか。現行民法では、ピアニストの責任によらないで債務が履行できないときには、その債務は消滅し、劇場側としては出演料を支払わなくてもよいと規定されています(債務者主義)。

 

A pianist contracted with a theater to play the piano on 31th December. But he/she couldn’t play the piano because there was a big earthquake. What become of the contract? In the existing Civil Code, if the pianist can’t perform his/her obligation though he/she doesn’t take responsibility, his/her obligation will determine. And the theater will not need to pay the performance fee to the pianist.

 

これに対して、中古建物の売買契約で契約後、引渡し前に、建物が落雷によって焼失してしまった場合、売主は中古建物を引き渡さなくてもよい反面、買主は代金を支払わなくてはならないと規定されています(債権者主義)。このように、中古建物のように契約の当事者が対象物件の個性に着目している物(特定物)の売買契約をしたような場合には、たとえ売主の引渡しをするという債務が消滅しても、買主の代金を支払うという債務は消滅しないとされています。この結論については、買主は買った物が手元に届かないにもかかわらず、代金を支払わなくてはならないということですので、不合理であると批判されていました。実際の契約でも、契約書の中でこの規定を適用しないとしているケースが多数見受けられます。

 

A seller contracted with a buyer for sale of previously-owned building. But the building was struck and disappeared by lighting before the seller deliver the building to the buyer. In the above case (the contract of seller for specific good like the previously-owned building), the obligation that the seller deliver the building disappears while the obligation that the buyer must pay doesn’t disappear. This conclusion is criticized to be unreasonable. Because the item the seller bought doesn’t arrive while he/she must pay. So, there are many cases where this provision isn’t applied on a written contract.

 

そこで、新しい民法では、現行民法の債権者主義をやめることとしています。

 

On the new Civil Code, Obligees to Assume Risk of the existing Civil Code is abolished.

 

現行民法では、債務の履行のできないことが、債務者の責任であるときは債務不履行の問題として取り扱っていました。先ほどの事例で、ピアニストが寝坊して演奏できなかったようなときは債務不履行として、劇場側は契約を解除し、ピアニストに対して損害賠償の請求ができますが、一方、大地震の場合には劇場側はわざわざ契約を解除しなくても、出演料の支払いを拒むことができます。そして、債務が履行されないときは、債務者の責任の有無にかかわらず債権者は契約を解除することができ、債務者に責任があるときは別途、損害賠償の請求ができるということになります。

 

On the existing Civil Code, when a obligor can’t perform his/her obligation because of his/her responsibility, the contract is handled in accordance with the provision of default. If the pianist can’t play the piano because of oversleeping, he/she goes into default. So, the theater can dissolve the contract and claim compensation for damage to the pianist. If the obligation isn’t performed by the obligor, without regard to the responsibility of the obligor, the obligee can dissolve the contract. If the obligor is responsible for default of the obligation, the obligee can claim compensation for damage to the obligor.

 

出典:『民法改正でくらし・ビジネスはこう変わる!』 2015年 日本司法書士会連合会 ㈱中央経済社

 
最近は、だんだん朝が明るくなってくる時間が早まってきています。気温も上がってきていますし、冬の寒い風ですっかりこわばってしまっただろうお羽を再び広げて、お空を元気に飛び交う小鳥たちのさえずりが、楽しそうで嬉しそうで、こちらの気分までパッと明るくなります。